陣痛促進剤

陣痛促進剤は本当に危険!?そのリスクとメリットは?




出産の際に、本来ならば自然に陣痛がきて赤ちゃんを分娩しますが、何らかの理由でなかなか陣痛が起こらない場合や、だんだん強くなるはずの陣痛が強くならないと、赤ちゃんを娩出(べんしゅつ)できなくなります。

分娩時間が長時間に及ぶと母体も衰弱してきますし、赤ちゃんの命の危険もあることから、医師が必要と判断した場合は「陣痛促進剤」を投与します。

妊婦さんの中には陣痛促進剤と聞くとなぜか良くないイメージがあるようで、かたくなに陣痛促進剤の使用を拒絶する人もいます。

そこで今回は、

・陣痛促進剤について詳しく知りたい
・陣痛促進剤のリスクやメリットを知りたい
・陣痛促進剤を使うことはいけないのか?

といった方に、陣痛促進薬について詳しくご説明します。

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陣痛促進剤って何?

陣痛促進剤とは、お母さんの身体の中で分泌される子宮収縮物質を模して作った薬で、人工的に子宮を収縮させ、陣痛が弱くお産が長引きそうな時に陣痛をより強くする薬剤です。

分娩のときに使う陣痛促進剤の主なものには、オキシトシン製剤(注射剤)とプロスタグランディン製剤(注射剤、内服薬)があります。注射剤は点滴に溶かして薄めて投与し、少量から徐々に経過を見ながら量を増やしていきます。

内服薬は1時間に1錠ずつ、最高6錠まで様子を見ながら服用します。いずれも分娩の進み具合や陣痛がどれぐらい強くなっているか観察しながら投与し、過剰な陣痛の時は使用を中止します。点滴は薬に比べて量の調節などが簡単にできるのでよく使われます。

陣痛促進剤ってどんな時に使うの?

予定日を過ぎて胎児も大きく成長しているのに、なかなか陣痛があらわれないという場合や、破水が起こっているにも関わらず陣痛が起こらないという場合、妊娠高血圧症候群などで母体や赤ちゃんの状態が懸念され、早く赤ちゃんを出した方がよいと思われる場合などは、全く陣痛のない状態から陣痛促進薬を投与することにより、陣痛を人工的に起こして分娩を誘発させます。

また、出産が始まっているにも関わらず陣痛が強くなっていかずに、子宮口がなかなか開かないという微弱陣痛の場合は、お産が長引いて母体や胎児の状態が悪くなるのを避けるために人工的に陣痛促進剤を使って強い陣痛を起こします。

陣痛促進剤を使うべきタイミングとは

出産予定日を過ぎると胎盤の機能はどんどん低下します。37週目から正期産に入り、41週6日目までに分娩を行います。

予定日を過ぎ、専門医が自然な分娩を待っていては母体と赤ちゃんの状態が懸念される場合などは、計画的に日時を決めて入院し、少量から陣痛促進剤を投与して人工的に陣痛を促します。

陣痛促進剤を投与して人工的に陣痛を起こすことによって、自然と陣痛が起こる場合もあります。また、初産婦の場合は陣痛開始から30時間を経過していたり、子宮口が4センチほど開いているのに充分な強さの陣痛が起こらないときは、母体の状態や気力、胎児の環境などを考慮し、陣痛促進薬で強い陣痛を起こします。

陣痛促進薬の痛みは自然の陣痛の痛みと違うの?

陣痛の痛みや強さには個人差が大きくあります。陣痛促進剤を使用すると子宮を握られるようにキューッと強い痛みがあったという人もいれば、陣痛促進剤と自然陣痛の違いは分からなかったという人もいます。

なかなか進まなかったお産が、陣痛促進剤を使用してどんどん痛みがついてきて予想以上に早く出産が終わったという人もいれば、陣痛促進剤を投与しても一向に陣痛が強くならないという人もいます。痛みの強さや種類は比較できないと考えておきましょう。

陣痛促進剤を使えば早く産まれるの?

陣痛促進剤は少量から、母体や胎児の状態を確認しながら徐々に投薬量を増やしていきます。薬を投与してすぐに強い陣痛が来て短時間で出産してしまう人もいれば、投与してもなかなか陣痛がつかないという人もいます。

投与後30時間もかかって出産したり、結局、帝王切開で分娩する結果になることもあります。

陣痛促進剤のイメージってどうして悪いの?

陣痛促進剤は妊婦さんの中では、拒絶反応を示すほど悪いイメージをもつ人もいます。どうしてそれほどまでに陣痛促進剤を嫌うのでしょうか?これは今までの陣痛促進剤にまつわる悪い例のニュースばかりが報道されてきた、ということに大きく由来します。

病院関係者の中には、医療スタッフの調整の関係で意図的に出産日や時間をコントロールするために陣痛促進剤を使用しているという病院もあるようです。できるだけ自分の力で自然に赤ちゃんを産みたいと考えている人にとってみれば、人為的に出産日や時間を決められるのはいい気がしません。

また、専門医の中には陣痛促進剤のきちんとした説明のないまま、患者に投与することもあるのです。陣痛促進剤は適した環境の中で、きちんと専門医が管理しながら投与するには何ら問題のない薬ですが、管理状況が悪く事故になったというケースもあります。

報道はそのような事故にばかり注目して報道します。偏った少ない情報によって、これから出産しようとする妊婦さんにいわれのないマイナスイメージを植えつけているといえます。

陣痛促進剤は使い方を間違わなければ非常に有意義な薬でありながら、日本ではまだまだイメージが悪い薬という部分があります。

陣痛促進剤のリスクとは?

陣痛促進剤を使用することで、注意しなければいけないことは「過強陣痛」です。過強陣痛とは陣痛が強くなりすぎて、母体や胎児が危険な状態になることです。

自然な陣痛ではありませんが、陣痛促進剤はあくまで人口的に子宮を強く収縮させることによって強い陣痛を起こします。そのため、子宮破裂や胎児仮死などが起こる医療事故が発生しています。

これらの医療事故の原因は、病院側が陣痛促進剤を使った母体と胎児の様子を、分娩監視装置などを通してきちんと管理しながら投与していなかったというものが多いのです。子宮口がまだまだ開いていないのに、過剰に薬を投与して強すぎる陣痛を起こすのは問題です。

陣痛促進剤自体が悪い薬なのではなく、投与する病院側の管理が不十分であったために起こった事故がほとんどです。

陣痛促進剤を投与しても、子宮口と陣痛の関係が上手くいかないなどトラブルがあると判断した場合は、陣痛促進剤の投与を中止して帝王切開に切り替えるなど、適切な処置を行えば問題なく分娩できる場合も多いのです。

使い方を間違うと確かに危険な薬ではありますが、有効に使えば安全な出産に導く薬であるといえます。

陣痛促進剤を使うメリット

危険な側面がありながらも、多くの場面で陣痛促進剤を使用されるのは、分娩時間の短縮によって母体や胎児の負担を減らしたり、計画的に分娩ができる点にあります。

分娩時間の短縮

初産の場合など、子宮口がなかなか開かずに出産が進まないということがあります。その場合、母体の体力が消耗していたり、出産に向けて消極的になってしまっているという精神面の消耗、また胎児の心拍が落ちてくる状態に陥るときがあります。

できれば自然に出産を待ちたいところですが、分娩に要する時間が長いと色々な生命に関わる問題なども出てきます。帝王切開せず、経膣分娩をしたいという人は尚更、陣痛促進剤を使用することによって強い陣痛を起こし、短時間で分娩できるメリットがあります。

ただし、個人差がありますので、陣痛促進剤を使っても有効な陣痛がつかない場合もありますし、結果的に帝王切開で分娩する場合もあります。

計画的に分娩できる

計画的に分娩するというのは、人工的な響きがあるせいか抵抗があると思いますが、計画的に出産したいという妊婦さんもいらっしゃることは確かです。

例えば、立会い出産を希望しているが、旦那さんの仕事の都合などで自然に陣痛が来るのを待っていられない場合や、家族の都合や行事でどうしても計画的に日にちを決めて出産したい場合です。

計画的な出産をいけないものと決めつける人がいますが、人口的に陣痛を誘発して分娩する場合は、自宅や外出先で突然破水したり、急に陣痛が起きることがないので安心な面もあります。

ただし、現在の日本の産科医不足、スタッフ不足の問題から出産の曜日や時間などを意図的に操作しているという場合もあります。もしそのようなことで陣痛促進剤を使用する場合でも、担当の医師からきちんとした説明を受けることができれば出産する側も納得し、安心して出産できるのではないかと考えられます。

その他、さまざまな分娩スタイルに関しては、あなたはどう産む?さまざまな分娩方法と分娩スタイルにて詳しくご紹介しています。

現在では、陣痛促進剤を使用する場合に同意書へのサインが必要になります。出産が始まる前にきちんとした陣痛促進剤についての説明を担当医師から聞いておく方がよいでしょう。

陣痛促進薬の費用はどれくらい?

陣痛促進剤は基本的に自費での医療費になります。自費扱いの医療費ですので、産院によってその費用は異なります。

使用する薬の種類や量にもよりますが、一般的には1万円から5万円程度が相場です。

ただし、出産になってもなかなか陣痛が強くならない微弱陣痛の場合は健康保険の適用になります。

同意書へのサイン

陣痛促進剤を使用する際は、担当の医師からその使用目的やそれに伴うリスクなどの説明があって、同意書にサインをしないと薬の投与はできません。

お母さんが陣痛できちんと説明が聞けなかったり、判断できない場合は、旦那さんが担当医師から説明を聞き同意書にサインすることもできます。

陣痛促進剤の使用は、専門医がタイミングや適量を判断して投与しますが、使用に不安がある場合や使用したくない場合でも、場合によっては使用しなければ命に関わる危険が及ぶこともありますので、出産になる前に自分でもよく陣痛促進剤について学び、担当の医師から説明を受けておくことが大切です。

なお、患者であるお母さんの意志や希望だけで陣痛促進剤を使用することはできません。担当医師が母体や胎児の安全を確保し、出産させるために陣痛促進剤の使用が必要と判断した場合にのみ使用されます。

陣痛促進剤を使用することは恥ずかしいことではない

陣痛促進剤を使用することを恥ずかしいと感じている妊婦さんがいます。自分の力で赤ちゃんを産むこと、自然に産むことが大切であり重要である、と考えている妊婦さんは特に陣痛促進薬を使用して出産することを「恥」と感じて隠したり、引け目に感じている人がいます。

出産で大切なことは、何でしょう?自然な力で産むことが一番大切なのでしょうか?陣痛促進剤を使用して出産することは駄目なことなのでしょうか?帝王切開での分娩は間違っていますか?どんな方法で出産しようとも、健康で元気な赤ちゃんに会うことができたお母さんは幸せな顔をしています。

方法など関係ありません。母体と赤ちゃんが安全であればどんな方法で出産しても全てよい出産だったといえるのです。

陣痛促進剤を使用していても、しなくても赤ちゃんを産んだことには変わりありません。陣痛促進剤を有効に使用することができたのならば全く恥じることなどないのです。

陣痛促進剤を使わないために

陣痛促進剤を使いたくないという人は、何とか事前に努力して陣痛促進剤を使わないようにすることはできないのでしょうか?微弱陣痛は人為的になかなか操作できるものではありませんが、産院によっては陣痛を強くしてお産を促進させるために、沐浴して身体を温めたり、廊下を歩いたり、階段の上り下りをして陣痛をつけるようにするところもあります。

出産に至るまでに、運動をしたり、食事のコントロールをして赤ちゃんを必要以上に大きくしすぎないということも大切です。また、産道を柔らかい状態にしておくと安産にもつながります。

産道を柔らかくするためにはマタニティーヨガやウォーキングも有効です。また、しゃがむという体勢が安産につながるので出産直前はスクワットをしたり、しゃがんで拭き掃除をするのがおすすめです。

詳しくは、運動不足の妊婦さんにおすすめの簡単運動法にてご紹介していますので参考にしてください。

陣痛促進剤が安全な出産を実現した

陣痛促進剤は過強陣痛で母体や胎児に危険を及ぼす危険がありますが、専門医が安全を見守りながら徐々に投与していき、陣痛の強さを上手くコントロールできた場合は安全な出産につながるので、昔に比べて出産時に死亡する胎児と母体は格段に少なくなりました。

薬は使用方法や量を誤ると有毒なものであることが確かです。しかし、陣痛促進剤を使用せずにそのまま出産を進めていくことにより、助かった命を助けられないという可能性もあります。

出産において大切なことは母子ともに健康で出産を終え、その後の生活を安心して送れることです。陣痛促進剤を有効に使用することが安全な出産につながるのであれば、肯定的に陣痛促進剤を使用してみることをおすすめします。

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