妊娠後期に陥りやすい氷食症!氷が無性に食べたくなったら要注意

妊娠後期に陥りやすい氷食症!氷が無性に食べたくなったら要注意




夏の暑い季節に氷を口に含んで冷たさを味わった経験は誰でもあると思います。口の中が冷えるので、ちょっとした涼をとるのにちょうど良いですよね。

しかし、妊娠後期のママの中には、暑さに関係なく無性に氷が食べたくなってしまうケースがあります。

これは、氷食症と呼ばれるもので代表的な症状としては、1個食べれれば満足、で終わらず氷を食べることがやめられなくなることが挙げられます。

どうしてこのような症状が妊娠中のママに起こるのでしょうか?また、妊娠後期は出産も目前に迫った時期です。氷は水を冷やして固めただけのものですが、食べ過ぎることで考えられる赤ちゃんへの影響はないのでしょうか?

そこで今回は、

・妊娠後期になって無性に氷が食べたくなった
・氷食症って何?
・妊娠中に氷食症になるとどんな影響があるの?

といった方に、妊娠後期に陥りやすい氷食症について、詳しくご説明します。

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氷食症ってどんなもの?

氷食症ってどんなもの

氷食症とは無性に氷が食べたくなってしまう病気で、栄養にならない物(氷)を食べたくなってしまうことから異食症の一種ともされています。

冷蔵庫が普及し始めた頃から妊娠後期のママを中心に見られるようになった病気で、もともとアイスクリームなど冷たいお菓子が好き、という好みは関係ありません。

食べる量には個人差がありますが、氷食症である目安として1日に10~20個以上、定義としては製氷皿で1皿以上を1日に食べてしまう=氷食症といわれています。

この病気に悩んでいたママの中には1日中氷を食べ続けていたという人や、過去には毎日8kgも食べ続けたという人もいます。

季節が夏であったとしても氷をたくさん繰り返し食べてしまう場合にはこの病気の疑いがあります。

参考記事>>妊娠初期にアイスは食べてもいい?アイスが与える影響とは?

妊娠後期に氷食症に陥ってしまう原因とは?

妊娠後期に氷食症に陥ってしまう原因とは

氷食症になってしまう原因は残念ながらはっきりとはわかっていないのが現状です。そんな中で主な原因として挙げられているのが鉄欠乏性貧血もしくは鉄欠乏症といった、身体に鉄分が不足してしまうことで氷を食べたくなってしまうとされています。

妊娠後期のママはお腹の中の赤ちゃんに栄養や酸素を送るために、たくさんの血液が必要になります。

また、後期つわりが始まると食事もろくに摂れなくなってしまうママもいるので、妊娠初期以上に鉄分が不足し貧血の症状が強く出てしまうことがあります。

貧血になると血液中の赤血球が少なくなり、その影響で脳内が酸素不足に陥ります。

参考記事>>妊婦さんと貧血の関係と妊娠中の貧血への対処法

そうなると、感情のコントロールや体温調節などを司る自律神経も乱れてしまうことになるので、更年期障害で見られるホット・フラッシュのように、身体の一部、氷食症の場合には口内の温度が高くなってしまうことで口の中を冷やそうと氷を食べる、と考えられています。

妊娠中の鉄分不足だけが原因ではない?

妊娠中の鉄分不足だけが原因ではない

妊娠後期のママが氷食症に陥ってしまう原因として、鉄分の不足による自律神経の乱れがまず疑われますが、挙げられる原因はこれだけではありません。

鉄分不足を原因に口内の熱っぽさを冷やすという理由の他、同じ原因で食べ物の嗜好が変化することで氷を食べてしまうという説もあります。

また、ストレスなどを原因に氷を食べることが一種のストレス解消・快感になってしまっていたり、精神疾患の1つである強迫性障害に罹ってしまっていることで氷を食べることを止められなくなっているという考えもあります。

氷を食べるだけじゃない!?氷食症の症状

氷を食べるだけじゃない!?氷食症の症状

わかりやすい症状として、異常な数の氷を食べたり、歯が折れても氷を食べるのを止められないなど氷を食べてしまうイメージが強い氷食症ですが、症状は氷を食べるだけではありません。

そもそも氷食症になってしまう前提として鉄分不足になっている場合が多いので、氷をたくさん食べてしまうと同時に他の症状にも悩まされる場合がほとんどです。起こるとされる症状としては以下の通りになります。

血行不良による身体の冷え

氷をたくさん食べるということは口内の温度を下げることにもなりますが、食べれば食べるほど身体を冷やすことにも繋がっていきます。

つまり、血行が悪くなり冷え性にもなりやすくなるのです。胃を冷やすことにもなりますから、下痢を引き起こしてしまうこともありますし、血の巡りが悪くなっているので肩こりにもなりやすくなります。

また、血行不良になっているので普段より顔色が悪くなるのも氷食症の症状の1つといえます。

貧血の症状が出る

鉄分が不足しているので、貧血にもなりやすくなります。氷食症を放っておくと貧血の症状も酷くなっていくので、血行不良による顔色の悪さだけでなく、身体が疲れやすくなったり、逆に疲れがとれにくくなることもあります。

また、食欲不振や息切れ、記憶力の低下にめまい、立ちくらみ、動悸に寝起きや寝つきが悪くなるなど、貧血の代表的な症状もあらわれやすくなります。

特に食欲不振になってしまうと、妊娠後期のママは栄養補給ができなくなってしまいますから、栄養不足のサインの1つである爪の反り返りや、肌荒れも目立ってきます。最悪の場合、突然倒れてしまうこともあります。

体重増加の原因にも

氷は水分の塊ですから、氷をたくさん食べたからといって体重が増えてしまうというわけではありません。

ただし、直接的な原因にはならないにしても、間接的に一役買っているのは事実で、実際のところ氷食症になることで体重が増加してしまったママはいます。

これは、氷をたくさん食べてしまうことで胃を冷やしてしまうのが原因とされており、胃の機能低下、新陳代謝が下がってしまうことで太りやすい体質になってしまうとされています。

関連記事>>妊娠後期の体重管理はなぜ重要?気を付けたいポイントとは

出産時、産後にも影響する

氷食症に罹っていると貧血になっている可能性が高いため、出産時の出血で輸血が必要になってしまうママもいます。

無事に出産できたとしても、産後の回復が遅くなってしまうこともあります。また、妊娠中だけでなく産後も氷食症が続いてしまうと、母乳の出が悪くなることもわかっています。

母乳は血液から作られているので、氷を食べることで身体を冷やしてしまっているママは血行が悪く、血流が良くないので母乳の出が悪くなってしまいます。

これは貧血も関係していて、出産時に大量出血してしまった場合も当てはまりますが、氷食症の場合も貧血になりやすいので、貧血で血が足りないことで母乳の出が悪くなっているとも考えられています。

氷食症による赤ちゃんへの影響

氷食症による赤ちゃんへの影響

氷食症になってしまうことは、ママの身体に悪影響が出てしまうだけでなく赤ちゃんにも良くないといわれています。

考えられる影響としては、ママと同様に貧血になってしまうことによる発育の遅れ、逆子になりやすくなったりするなど、出産が難産になってしまうことです。

また、氷を過剰に摂取することで母体の体温が下がってしまうので、赤ちゃん自身が自分の体温を守ろうと身体全体に脂肪を巻き、産まれてきた際に胎脂と呼ばれるクリーム状の脂が通常よりもべったりとついていることもあります。

このため、色白に見えることもあって氷食症になると赤ちゃんが色白になるという話もありますが、この胎脂によって白く見えるだけだといわれています。

逆子や胎脂が巻かれている状態は最悪の場合、死産になってしまうこともあるので注意が必要です。

氷食症の予防法はあるの?

氷食症の予防法はあるの

いくら赤ちゃんへたくさんの栄養や酸素を送っていて貧血になりやすいとはいえ、氷食症は予防できない病気ではありません。

妊娠後期はお腹も大きくなって動くのも億劫になりやすいですが、自分のできる範囲で構いませんので、氷食症を予防し、母子共に元気な身体で出産を迎えましょう。氷食症を予防できる方法は、次の通りになります。

食事で鉄分、ビタミンCを摂取する

簡単にできる予防としては、食事に気を遣うこと。鉄分が不足することで氷食症を招いてしまうことが原因として挙げられているので、赤血球を作ってくれる葉酸を含む牛乳や卵、またレバーや大豆、ひじき、ほうれん草など鉄分が豊富に含まれる食材を積極的に摂取しましょう。

また、鉄分の吸収を助けてくれるとしてビタミンCを多く含む食材―ミカンなどの柑橘類、ブロッコリーやキャベツなどを摂取することも大切です。

特にオレンジやイチゴなどの果物は、ビタミンCと葉酸を同時に摂ることができるのでおススメです。

大切なこととはいえ、毎日栄養バランスを考えるのは大変ですし食材だけでは補い切れないという場合には、サプリメントも併用してみて下さい。

葉酸サプリの正しい選び方とおすすめの葉酸サプリランキングの記事にて、妊娠中の栄養素をカバーしたサプリメントについて詳しくご紹介していますので、参考にして下さい。

サプリメントを併用する場合には、必ず用法用量を守るようにして下さい。個人差はあるものの、過剰に摂取してしまうことで副作用が起きてしまったり、体質的に合わずアレルギー反応を起こしてしまうこともあります。症状が出てしまう場合には使用をすぐに中止し、酷い場合には病院を受診しましょう。

生活習慣を整える

貧血と同じ予防法で氷食症は予防することができるといわれているので、食事改善だけでなく生活習慣を見直すことも予防法になります。

具体的には毎日、散歩やウォーキングなどの軽めの運動をして血液の循環を良くしたり、夜はしっかり睡眠をとることも氷食症の予防に効果的です。

運動不足の妊婦さんにおすすめの簡単運動法の記事にて、妊婦さんにおすすめの運動法をご紹介していますので、参考にしてください。

また、氷食症は精神的なストレスも原因の1つですから、ストレスを溜めない生活を送るのも予防法になります。

特に妊娠後期は、出産予定日も近付いてきていることもあり、初産であれば陣痛の恐怖、産後の生活に不安を覚えてしまうこともあります。

この時期はなるべく安静にしていることが望ましいとされていますが、だからといって家でじっとしているのもストレスになってしまいます。家の近所を散歩したり、友人と会って気分転換をするなど、リフレッシュする時間を作ることも大切です。

氷食症とわかったら……

氷食症とわかったら

氷を無性に食べたくなってしまうなど、氷食症と思われる兆候が見られた場合、妊娠中のママは婦人科を受診、かかりつけの医師に相談しましょう。

貧血が主な原因とされているものの、原因がはっきりしていない病気ですから、血液検査などできる検査を行って、貧血や身体の病気でないとわかった場合には、原因の1つであるストレスのことも考え、精神科や心療内科を受診、もしくは担当の医師から紹介されることになります。

氷食症は、妊娠中のママだけでなく一般の女性もなりやすい病気です。妊娠中であれば婦人科ですが、参考までに挙げておくと一般の女性、もしくは男性の場合にはまず内科を受診して下さい。

血液検査を行い、貧血の疑いがないか調べることになります。貧血や鉄欠乏症などではなかった場合には、妊娠中のママと同様に精神的な原因を考え、精神科、心療内科に行くことになります。

貧血の症状が見られず、ストレスと自分で推測できる場合には先に精神科などを受診しても大丈夫です。

自宅でもできる対策、治療法について

自宅でもできる対策、治療法について

もし氷食症になってしまったら、一番は病院で治療をすることですが、自宅でも注意して生活を送ることで、早く改善できる場合がありますので試してみましょう。

鉄分の補給、食べ過ぎない工夫をする

自宅でもできる対策としては、予防法にもあるように鉄分を食材などで小まめに補給し、生活習慣を改善することです。原因が貧血であれば、症状も落ち着いてくるとされています。

また、症状の根本的な解決にはなりませんが、氷を食べ過ぎないようにする対策として、氷を噛むのではなく舐める、噛んで砕いてしまったとしても飲み込まずに吐き捨てることで、摂取量を減らす工夫をしているママもいます。

自己判断はせず病院で治療を

氷食症の原因はママによって異なり、貧血だけではありません。そのため、自己判断はせず氷が無性に食べたくなってしまうようであれば、まずかかりつけの医師に相談することが大切です。

病院へ行けば血液検査を行ってくれますので、貧血であるかどうかをはっきりさせることができますし、氷食症に隠れていた病気を早期発見することにも繋がります。

鉄分が不足していることがわかれば、生活改善の指導や鉄剤が処方する治療法がとられます。

別の病気が潜んでいる可能性も

別の病気が潜んでいる可能性も

氷食症は放っておくと重度の貧血になってしまうだけでなく、別の病気を進行させている可能性も高いです。

むしろ、元を辿れば別の病気が発症していることで氷食症になってしまっている場合もあります。

代表的なのは胃潰瘍や十二指腸潰瘍、そして大腸がんや子宮がんなどの癌。これらに罹っているために胃などで出血が起き、少しずつ出血してしまうことで鉄欠乏性貧血になり、氷食症になってしまうこともあります。

氷食症は、自宅でもできる対策があることから病院へ行かず、自己判断をしてしまうママも多くいます。しかし、その裏側で他の病気が進行している可能性も捨てきれませんので、原因をはっきりさせるためにも病院を必ず受診するようにしましょう。

この病気はママ本人の自覚が薄いのも特徴です。そのため、ママだけでなくパートナーや家族など周囲の人も、氷を食べ過ぎていると感じた場合には病院を勧めるようにして下さい。

氷を食べるだけ、と氷食症を放置していては危険です。出産を控えた大事な時期ですから、赤ちゃんのことも考えて身体は大切にしてあげて下さいね。

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