子宮筋腫とは?

子宮筋腫ってどんな病気?子宮筋腫と不妊症の関係や治療法




不妊症で悩む夫婦は増加の一途を辿っています。不妊症は自覚症状がないため、どうしても判断が遅くなってしまうものです。

不妊の原因はさまざまです。生殖機能の不調、喫煙や生活リズムが不規則なのも妊娠を妨げていることもありますし、ただタイミングが合わなかっただけの場合もあります。

なかでも、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)は、不妊症の原因の1つとしてよく挙げられます。そこで今回は、

・子宮筋腫って何?
・子宮筋腫の症状とは?
・子宮筋腫が治療できるの?

といった方に、子宮筋腫についてや、不妊症との関係について詳しくご紹介していきます。

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子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)とは?

子宮筋腫は、子宮の色んな所に良性の腫瘍(こぶのようなもの)が1個~数個、多いときで数十個できる病気です。原因ははっきりとはわかっていません。

子宮筋腫は子宮や血管などの壁のような役割を果たしている筋肉層からできています。

筋肉層を構成する平滑筋成分から発生し、女性ホルモンの1つであるエストロゲンが分泌され働きかけることで発育してしまうと考えられています。

エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、卵胞の成熟を促したり、基礎体温を下げるなど排卵前には女性なら誰でも分泌されるホルモンです。

そのこともあって子宮筋腫は婦人科の腫瘍の中でも、もっとも多い病気とされています。

30歳以上の女性で20~30%、年齢関係なく成人の女性であれば4~5人に1人はあるのでは?ともいわれています。

子宮筋腫は子宮であればさまざまな場所にできることから、できる場所、もしくはどの方向に育っていくかによって体部筋腫頸部筋腫の大きく2つに分類することができます。

体部筋腫

体部筋腫は子宮内部にできるもので、子宮筋腫のうち95%が体部筋腫と呼ばれるものになります。体部筋腫はそこから更に

・筋層内子宮筋腫
・漿膜下子宮筋腫
・粘膜下子宮筋腫

の3つに分類することができます。それぞれみていきましょう。

筋層内子宮筋腫

子宮の壁である筋層の厚い部分にできる筋腫で、子宮内部にできる体部筋腫に分類されます。

こぶができても外にも内にも向かわずに筋層内で大きくなっていくものです。子宮筋腫にかかった女性の7割以上がこれに当てはまるもっとも多い筋腫でもあります。

自覚症状は大きくなるまでほとんどなく、サイズも鶏の卵くらいの大きさから豆粒のように小さいものとさまざまです。

同時に複数個できることもあり、成長のスピードも一定ではない特徴もあります。

漿膜下子宮筋腫(しょうまくかしきゅうきんしゅ)

子宮の外側を覆っている漿膜の下に筋腫です。

体部筋腫の中では発生頻度も2割程度と筋層内の筋腫に比べ低く、成長しても外側へ向かっていくことから子宮への影響も少ないです。

基本60~70gの子宮に対して筋腫が1kg、最悪の場合には2kgの大きさになるまで気付かないこともあります。

しかし、これが飛び出るようにできてしまうと有茎漿膜下筋腫(ゆうけいしょうまくかきんしゅ)と言って、筋腫が子宮と繋がってしまい、茎の部分がねじれるなどすると激しい痛みを感じることもあります。

粘膜下子宮筋腫

漿膜下子宮筋腫とは反対に子宮内膜から出てきて、内側へ向かって成長していく筋腫です。

体部筋腫の中でも1割程度と、できる確率はかなり低いですが、子宮内膜から突き出るために他の2つの筋腫より小さくても症状がもっとも重い特徴があります。

さらに、漿膜下子宮筋腫のように茎を持つ場合もあり、そうなると子宮の中でぶら下がったように育つことから有茎粘膜下筋腫と呼ばれるものにもなります。

頸部筋腫

膣口から子宮口までの子宮頸部にできる筋腫のことで、全体の5%がこの筋腫に当たります。

子宮の入り口にできるので、できてしまうと自覚症状があらわれれやすいのも特徴です。

また、この筋腫ができてしまっていると、子宮体部にも筋腫がある場合が多くなります。

子宮筋腫の主な症状

筋腫ができた場所や大きさによっては自覚症状がないこともありますが、主な症状としては月経困難症過多月経です。

月経困難症はいわゆる酷い生理痛のことで、通常、生理痛による痛みは子宮が収縮することによって起こります。

これが酷い場合は筋腫以外が原因になることもありますが、子宮内に筋腫があることで収縮がスムーズにできず過剰に収縮を行おうとするため、生理痛が酷くなってしまっていることが考えられるのです。

過多月経は生理時、血の量が前よりも増えていたり、期間が8日以上続いたりする症状になります。

筋腫ができた場所関係なく、大きくなってくると骨盤内を圧迫することから月経過多になると考えられています。月経過多が原因で貧血の症状がでることもあります。

子宮筋腫は不妊症の原因になるのか?

子宮筋腫は妊娠に関わる重要な器官である子宮にできることもあり、不妊症の原因になる場合もあります。

子宮筋腫が必ずしも不妊症の原因になるわけではないですが、不妊症の原因になる場合には次のような理由が考えられます。

着床が難しくなる

体部筋腫のように子宮内に腫瘍ができてしまうとただ「こぶができた」で終わるわけではなく、子宮内膜が異常といってもいいくらいに薄くなる、もしくは厚くなることもあります。

子宮内膜が委縮したり、こぶがいくつもできることで、なだらかではなく凹凸のある状態になってしまうことも考えられます。

そうなると、そこから炎症を起こしてしまったり、卵子と精子がせっかく受精できたとしてもその受精卵が子宮内膜に上手く着床できない可能性があります。

また無事に着床できたとしても子宮が硬くなる傾向があることから、初期流産になりやすいと考えられています。

通り道を塞いでしまう

精子は卵子に出逢うために、受精卵は子宮へ行くために必ず卵管を通ります。

しかし、この管の根本付近に子宮筋腫ができてしまうと卵管を塞いでしまったり、位置が変わってしまうということもあります。

そのため、卵子を運んだりする機能や精子や受精卵などを運ぶ働きが低下することが考えらます。また、子宮筋腫は大きくなるにつれ子宮を圧迫していくこともありますから、子宮の変形や血流障害、過去には胚の発育障害も確認されています。

子宮筋腫による影響で真っ先に考えられるのは、着床や通過の妨げといったような妊娠をスムーズにできなくするものですが、たとえ妊娠の障害にならない場合でも子宮筋腫を残したまま妊娠すると、早産や出産時にトラブルが起こる確率も高くなる傾向にあります。

必ずしも不妊の原因になるとは限りませんが、それ以外のことで障害になってくる可能性も否定できません。

子宮筋腫を治療するかどうかのポイント

子宮筋腫は自覚症状があまりない特徴から、不妊治療に取り組む前の検査でわかる場合も珍しくありません。

そんなときに悩んでしまうのが不妊治療に取り組むまえに、治療をしておいた方が良いのかどうかです。

検査結果が出ると、治療方針を決めるなど医師と話せる時間は必ずあるので、医師と相談していくのが一番ですが、治療する目安としては次の3つのポイントを考えながら判断しても良いかもしれません。

年齢

子宮筋腫が成長していくには、女性ホルモンのエストロゲンが深く関係していると考えられています。

そのため、生理が始まってすらいない時期は存在しない場合がほとんどですし、閉経してしまうと自然と子宮筋腫も収まってくると言われています。

たとえ閉経していなくても、年齢が上がるごとに卵巣の働きが衰えていくように、エストロゲンの分泌も活発でなくなっていくことがわかっています。

筋腫のサイズにもよりますが、年齢が高齢である場合には様子をしばらく見てから、手術するかしないか判断してみるのも1つの方法です。

これは逃げ込み療法とも呼ばれています。

近い方法でエストロゲンを抑える薬を活用して筋腫が大きくならないようすることもあります。

大きさや数、場所の確認

子宮筋腫はできる場所によって種類も変わりますが、たとえ不妊とは関係ない場所であったとしても、明らかに妊娠を妨げる要素があれば治療をすることになりますし、大きさや数によっては、症状が重くなってしまうので手術も検討されます。

体の調子などもあるので手術する大きさの目安は場合によって異なりますが、大まかには約5cmが手術の目安とされていて、小さいうちは経過観察や薬物療法をとることもあります。

ただし、小さいとはいえ数が多く受精卵が着床することを妨げているような場合などサイズではなく数も目安となるので、そこは医師とよく相談することになります。

放っておけば、通常は子宮筋腫は大きくなっていくため、大きさや数、できた場所から総合的な判断が求められます。

不妊治療の経過

不妊症の原因は、何も子宮筋腫だけではありません。

妊娠後に子宮筋腫に気付いた例もあるように、子宮筋腫ではないその他の原因が妊娠を妨げている場合もあります。

だからといって、治療をしなくていいわけではありませんが、大きさや自覚症状などの問題がない場合には経過観察をする方法もあります。

治療方針は自分ひとりで決められるものではありませんので、医師とよく話し合って決めることが大切です。

子宮筋腫の検査

子宮筋腫はこぶのようなものなので、下腹部に手をあてて調べ内診でほとんど発見できますが、できる場所や大きさによって筋腫の種類も異なるので、基本的には問診、内診、超音波健診の順に行います。

これらの検査方法の他、触診、1cm未満の筋腫まで発見できるエコー検査、子宮鏡検査、磁気を利用し身体の内部をはっきり画像化するMRI検査などいくつかの検査方法が加わることもあります。

子宮筋腫の治療法

ホルモンの分泌を抑える効果のある薬を使用する薬物療法、もしくは摘出する手術療法の2つになります。

薬物療法

薬物療法はGnRHアゴニスト療法というもので、筋腫を治すよりはこの薬を鼻に噴射する、または皮下に注射で打つことでホルモン量の分泌を低下させ、ある程度まで筋腫を小さくする方法です。

病院やクリニックによりますが基本、鼻からのタイプは毎日、注射の場合には4週間1度のペースで行い半年間くらい行われます。

どちらかといえば手術を希望されない女性や、閉経に近い年齢の方を対象に行われる治療でこれ以上悪くならないように体をサポートしていく場合に用いられやすい方法です。

また、対症療法と呼ばれる、子宮筋腫の影響で貧血が酷いなどといったような場合に貧血改善のため、鉄剤の薬が処方することもあります。

手術療法

手術療法は、

・子宮を全て取り除く子宮全摘出手術
・体にメスを入れない方法で筋腫を小さくしていく非観血的手術
・子宮を残して筋腫の核部分だけをくり抜く筋腫核手術

の大きく3つにわけることができます。

医師の判断しだいですが、妊娠を目指す不妊治療の場合には、筋腫の種類に関係なく筋腫核手術を選択する場合が多いようです。

手術の方法は開腹手術、子宮鏡下手術などの内視鏡を用いたものがありますが、身体への負担や術後に筋腫による症状が軽くなる理由から腹部数か所に小さい穴を開けて器具を入れる内視鏡手術の1つである腹腔鏡手術が一般的になります。

ただし、再発の可能性が低いとはいえ全くないわけではありませんし、出血量が増えるといった手術中に起こりえるリスクもありますから、よく医師と相談して決めることが大切です。

リスクを重視すれば非観血的手術も良いように感じられますが、他の2つに比べまだ歴史が浅くできる施設が限られています。まだまだ、一般的ではないですし、再発の恐れと卵巣機能への悪影響も懸念されています。

まとめ

不妊治療の場合は、子宮を残せる方法で子宮筋腫と向き合っていくことになります。

子宮を全摘出でもしない限りは再発率20%と手術後も気を付けておかなければなりません。

また、妊娠しているにも関わらず子宮筋腫が確認された女性もいますから、必ずしも子宮筋腫があるからといって妊娠できないわけではありません。

治療は1人で乗り切れるものではありませんから、経過観察するにしても手術を選ぶにしても夫婦でよく話し合い決めた選択と医師の判断を合わせて、治療を進めましょう。

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