妊娠中期に起こる出血は危険な状態!?出血の原因と病気の種類

妊娠中期に起こる出血は危険な状態!?出血の原因と病気の種類




妊娠中(16週~27週まで)は昔から安定期とされていて、本来この時期に出血が起こることは珍しいのですが、全く可能性がないとは限りません。

妊娠中の出血はただでさえ不安になるのに、出血することの少ない時期であれば、なおさら心配です。妊娠中に起こる出血は、イメージの通り、やはりあまり良いことはありませんので、出血がある場合には何かしらの原因があります。

そこで今回は、

・妊娠中期の急な出血、病院に行ったほうがいい?
・妊娠中期の出血、どんな病気が考えられる?

といった方に、妊娠中期に出血が起こったときの原因について詳しくご説明します。もしもの際に備えて、ぜひ参考にしてください。

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妊娠中期の出血で多い病気

妊娠初期では受精卵が着床して、胎盤を形成するまでの間には侵食による出血が起こりましたが、妊娠中期になると、このような出血は起こりません。

しかし、膣の炎症が原因となり、内診やセックスの刺激で出血する「子宮膣部びらん」や「子宮頸管ポリープ」からの出血など、場合によっては治療が必要であったり、経過観察となるものもあります。

病気を発症していることもあるので、出血があるときには早急に受診しましょう。

子宮膣部びらん

「子宮膣部びらん」と言われた…と不安になる女性は多くいますが、結論からいうと、子宮腟部びらんは病気ではないため、心配する必要はありません。成熟女性の80%程度にびらんはみられます。

子宮腟部びらんとは?

「子宮膣部びらん」は病気の名称ではなく、子宮膣部の状態を指す言葉です。「びらん」とは「ただれていること」の意味なので、子宮膣部が赤くただれているように見える状態のことを指します。

「ただれて見える状態」なので、実際にただれているわけではありません。びらん部分は細菌の他、内診やセックスなど外部からの刺激に弱く、出血してしまうことがあるのですが、病的というよりは女性の体に起きる生理的な変化です。

子宮腟部びらんとはどんな症状?

症状がない方も多いです。分泌物の多いびらんの面積が大きいと、おりものの量が多い・黄色いなどの症状がある方もいます。出血する方もいますが、痛みなどの自覚症状がないため、自分で気づくことはほとんどありません。

しかし、びらん部分は感染や刺激に対する抵抗力が弱く、セックスなど外部からの刺激によって不正出血が起こりやすくなることがあります。

また、そこから子宮頸管炎などに感染するリスクも高まるので、出血が多かったり、痛みが強くあるときには、治療が必要になります。

子宮腟部びらんはどんな治療をするの?

子宮膣部びらんは、月経がある7割の女性にみられるとされていて、症状が重く出ない場合には、ほとんどの方が治療をしなくても大丈夫です。

しかし、出血を繰り返すようであれば、膣の洗浄や抗生物質での処置をします。もしそれでも症状が軽くならない場合には、電気メスやレーザー治療でびらんを取り去ることもあるので、気になる方は産婦人科を受診しましょう。

子宮頸管ポリープ

子宮頸管ポリープは「女性特有」の病気の一つです。痛みなどの自覚症状があまりないため、発見が遅れやすい病気です。妊娠中期でポリープになると切除などが必要になるので、早めに対処したい疾患です。

子宮頸管ポリープとは?

まず「ポリープ」についてですが、これは「粘膜からできた腫瘍(イボ)の総称」のことです。特に子宮頚管の粘膜の上皮細胞が増殖し、形成される良性の腫瘍ができる病気を「子宮頚管ポリープ」と呼びます。

子宮の入り口にあたる子宮頚管部分に、通常は3~5ミリほどの大きさで、大きくなったとしても1センチ程度の腫瘍ができます。

この子宮頸管ポリープは、炎症や分娩、流産などが原因のことも考えられますが、多くはエストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンが原因だとされています。

子宮頸管ポリープとはどんな症状?

子宮頸管ポリープができると、主に不正出血が起こります。この腫瘍はセックスや激しい運動をした後などに出血したり、おりものに混ざって下着に血がついたりすることで婦人科を受診し発見されることが多いです。

痛みを伴わないことが多いため、出血が少量だと放置してしまう方も多い病気です。

子宮頸管ポリープはどんな治療をするの?

この腫瘍が癌化して悪性腫瘍となることは大変まれなので、もし自覚症状がなければ放置していても問題はありません。

ただ、組織がやわらかく充血しやすいため、少しの刺激でも出血してしまうので気になる場合は、妊娠や出産への影響はほとんどありませんが、お医者様に相談するのがベストです。

妊娠前の方は、切除する方向で治療を受けることが多いです。

この腫瘍が自然治癒することは少ないので、出血の回数があまりにも多いなら、やはり切除をした方が良いです。そして、再発しやすい病気なので、切除後も定期的に検診を受けることをおすすめします。

切迫流産

切迫流産は、妊娠している方のうち15%が経験するという、意外に身近な問題です。赤ちゃんをお腹の中で健やかに成長させてあげるために、やはり切迫流産の原因をできるだけ取り除いてあげることが大切です。

切迫流産とは?

切迫流産とは「流産の一歩手前」の状態のことです。一歩手前なので、まだ妊娠を継続できる可能性があります。

「流産」というのは妊娠21週までに赤ちゃんが育たなかったり、途中で流れ出てしまうことですが、切迫流産は、赤ちゃんがお腹の中でまだ生きていて、母体を安静に保つことで、赤ちゃんは育つことができます。

「流産」という言葉がつくため、赤ちゃんがもう育たない「流産」だと勘違いしてしまう方が大変多いのですが、切迫流産は、実は約15%もの妊婦さんに起こる症状で、切迫流産になること自体は決して珍しいことではありません。

早めに検査を受けた後は、とにかく無理をせずに安静にすることが1番だとされています。

切迫流産はどんな症状が出るの?

切迫流産の場合、さまざまな症状が見受けられます。

出血

切迫流産の場合、出血が起こります。妊婦さんの体に何も異常がなく、赤ちゃんが正常に育っているとしても、出血や下腹部痛の症状があらわれることはあります。

これは、受精卵が子宮内膜に入り込んで胎盤ができる過程において、子宮内膜の血管から出血が出ることによって起こります。流産で起こる出血の特徴は、点々とした微量の出血や多量の出血と分泌物が確認できます。

もし妊娠初期の流産であれば、出血が微量であることが多いです。しかし、妊婦さんの約20~30%の方が、妊娠20週までに少なくとも1回はこのような出血が起こるとされています。

ですので、この判断は難しいかもしれません。そのうち実際に流産する赤ちゃんは半数以下です。出血について注意したいのが、切迫流産であっても出血がない場合があります。

妊娠初期では「少量の出血が認められる」とされていますが、妊娠中期には個人差もあり、症状の感じ方やあらわれかたが異なり、出血がない方や症状がない方もいらっしゃます。

出血やお腹の張りなどはなく、実際には下痢をしていて偶然切迫流産がわかった方もいます。症状がない場合でも、体調が悪いと感じたり、おかしいなと思ったときの無理は禁物です。

腹痛

次に大半の方に起こる症状は腹痛です。下腹部の張りや痛みと、それに伴って腹痛が起こります。これは、子宮の収縮によってお腹が張っていると感じたり、張ることで痛みが発生していると考えられます。

ですので、お腹が頻繁に張ったり、腹部にけいれん性の痛みであったり、また生理痛のような痛みが出血とともにあれば注意が必要です。

人によっては、立てないほどの強い痛みに襲われることもあるので、症状が強いときはまずは横になり、落ち着いたら医療機関を受診しましょう。

22週未満の下腹部痛や出血がある状態は、切迫流産の確率がかなり高いです。また、出血と腹痛は切迫流産の症状のうち「二大症状」にあたるため、万が一妊娠中期にこれらの症状が強く出た場合は、切迫流産であると考えられます。

切迫流産はどんな治療をするの?

特別な治療法などあるのか、何が一番いいのか見ていきましょう。

まずは安静に

切迫流産では、お腹の赤ちゃんは無事なので、まずは安静にしましょう。体の調子を整えることで、多くの方が妊娠継続は可能です。

出血やけいれん性の痛みを和らげるためにも、まずは安静が何よりも大切です。安静といってもずっと横になっていることはありませんので、できるだけ体を動かしたりしないように、おとなしくしていれば起きていても問題はありません。

本を読んだり、映画を見たり、スポーツ以外の激しい動きのない趣味であれば、気分転換に行ってもかまいません。

薬を使用する

医療機関での一般的な治療法は、お腹の張りを抑えるため、子宮収縮抑制剤を使用することが多いです。その上で、自宅安静や入院により経過観察します。

基本的には安静第一との指示が出ます。安静につとめることで、薬の効果も発揮されやすくなりますので、しばらくは自宅で療養することをおすすめします。

基本的には自宅療養ですが、子宮の出口が緩くなっていたり、自宅安静での治療効果が見込めない場合に入院する場合もあります。

また、妊娠初期の方で出血量が少ない方で、流産や切迫流産を疑って慌てて医療機関を受診される方がいらっしゃいますが、この段階で医療機関での処置はほとんどありません。

夜間や休日の少量出血や軽度の腹痛の場合は、翌日の受診、もしくは次回の妊婦検診でも十分ということが多いので、慌てることはありません。異常な腹痛や大量の出血など、明らかに異常があるときは、急いで受診しましょう。

切迫早産

満期でない時期に分娩の時に起こる現象、つまり陣痛のように子宮が頻繁に硬くなったり(おなかが張る)、出血したり、子宮口が開いたり、破水したりして出産(早産)となる危険性が高い状態です。

切迫早産とは?

切迫流産と同様、切迫早産というのは、「早産」ではありません。早産とは、赤ちゃんが妊娠22週0日~36週6日の間に生まれることですが、切迫早産はその一歩手前の早産しそうな状態になることを指します。

しかし、気をつけなければいけないのは、頻繁に子宮収縮が起こることで子宮口が開いてしまい、赤ちゃんが出てきそうな状態や破水してしまった状態のときです。そのときは、もう赤ちゃんが生まれてこようとしているので、緊急事態です。

切迫早産と診断されたときは、早産にならないよう、日常生活に気をつけたり、治療を受ける必要が出てきます。症状の程度や俊敏な処置によって、防ぐことができるので、早めに医療機関を受診しましょう。

切迫早産はどんな症状が出るの?

切迫早産はどのような症状になるのでしょうか、切迫流産より危険なのでしょうか。

下腹部の痛み・背部の痛み

切迫早産では、下腹部と背部に痛みが出ます。安静にしても痛みが強くなるときは気をつけなければなりません。子宮収縮が起こっているとも考えられるので、早産になる可能性があります。

お腹の張り

妊娠中にお腹が張ることは、多くの妊婦さんにあらわれる症状なので、人によっては切迫早産と気づかないことも多いです。

お腹の張りがあるとき、すぐに治まるようなら問題はありませんが、安静にしていても規則的にお腹が張るなどの痛みがあるときは要注意です。お腹の張りの間隔が10分より短くなると早産の危険があります。

不正出血

まだ臨月ではないのにもかかわらず、「おしるし」があるときには切迫早産と判断されることが多いです。おりものなどに混ざった少量の出血などであればあまり心配する必要はないです。

ですが、赤ちゃんかママのトラブルの可能性はありますので、出血量によって受診しましょう。お腹や背中の痛みを伴う大量の出血は早産である可能性が高くなります。

破水

あってはならないことですが、妊娠中期で破水してしまうこともあります。破水すると羊水に雑菌が侵入しやすくなってしまうので、赤ちゃんはお腹の中で外に出る準備を始めてしまいます。

そのため、破水すると、多くの場合1週間以内には出産となる可能性があります。妊娠22週目以降に腹痛と出血が見られたときには、速やかに受診しましょう。

切迫早産はどんな治療をするの?

切迫早産の場合、薬を飲んで絶対安静です。治療薬には、ウテメリン、リトドリン、ズファジランなどが処方されることが多いです。

また、子宮収縮抑制剤を投与して安静にしますが、それで症状が治まらない場合には点滴治療に移行します。

子宮収縮抑制剤を点滴で静脈注射しますが、点滴ポンプで1時間に10mlから20mlという、わずかな量を24時間かけて持続的に投与するため、動きに支障が出ます。24時間の点滴なので、トイレに行くときも点滴はしたままです。

入浴の回数も制限されます。点滴治療での入院もありますが、場合によっては 子宮口の広がりを防ぐ子宮頸管縫縮術という手術を行うこともあります。入院期間は症状の重さによって異なりますが、2~3ヶ月間入院することも多いです。

早産で生まれる赤ちゃんは、週数が早いほど機能が未熟になるので、障害が残ったりときには死亡することもあります。ですので、一日でも長くお腹の中で成長してもらうことが必要です。

早産にならないようひたすら安静につとめて、可能な限り妊娠週数を引きのばすのが大切です。

ストレスによる出血

いろいろな記事で目にするかもしれませんが、妊娠中期に限らず、妊娠すると強いストレスは妊婦さんにとっても赤ちゃんにとっても良いことがありません。

妊娠にかかわらず、女性は強いストレスを感じると生理が止まったり、逆に不正出血を起こしてしまうことがあります。中には経験のある方もいるのではないでしょうか。

ストレスによってホルモンバランスが乱れ、子宮が刺激されることが原因で、女性の体に異変が起こるのです。不思議なことですが、ママがリラックスした良い状態でいることが赤ちゃんの健康につながっていて、大きな影響を与えています。

健康であっても、妊娠中は体の変化に戸惑い、精神的にも不安定になりやすい時期ですので、できるだけリラックスできるような環境を作っておきましょう。

神経質になりすぎるのは良くありません。イライラしたり不安になったら、気分転換をしながらゆったりと過ごようにすると良いでしょう。

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