妊婦さんの尿たんぱく

妊婦さんの「尿たんぱく値」プラスマイナスが持つ意味とは?




妊婦さんは蛋白(たんぱく)の数値が上がらないように、気をつけなければなりません。妊婦健診では必ず尿検査を行いますが、妊娠前までと変わらない生活をしてても妊娠すると尿たんぱくの数値が上がる場合があります。

妊娠中はできるだけ薬を服用することは避けたいので、尿たんぱくの値の結果には心配がつきまといます。

そこで今回は、

・尿たんぱくとはなに?
・数値がプラスやマイナスと診断されたら病気なの?
・尿たんぱくがでたらどうすればいい?

といった方に、尿たんぱくのプラスマイナスとはなにか、どうして妊婦さんは尿たんぱくが増えてしまうのか、また尿たんぱくがでてしまった場合の対策法などについて詳しくご説明します。

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尿たんぱくとは何を意味するのか

尿たんぱくとは

尿たんぱくとは何かというのは、ネーミングの通り尿に含まれているたんぱく質のことをいいます。通常であれば、尿にタンパク質が含まれることはありません

しかし、妊婦さんは尿のタンパク質が増してしまう可能性が高く、状況に応じて腎臓にまつわる病気を発症している場合や、妊娠中には気をつけなければならないいくつかのリスクがあります。

尿に含まれるたんぱく質の量

通常であれば尿にたんぱくが含まれることはありません。しかし、妊婦さんは体内でも大きな変化があり、このような変化の影響から尿たんぱくがでることがあります。

尿たんぱくが混じるということは、基本的に腎臓機能が低下していると考えられ、これに対する理由もしっかりと明確なものがあります。

ですから、尿たんぱくに異常があると診断を受けた際には正しい対処をすることによって、その後の数値を正常に戻すことができます。

尿たんぱくの検査は毎回の健診で行われる

妊婦さんは毎回妊婦健診を行うたびに尿検査をします。ここで尿たんぱくをしっかりと調べていますので、特に問題がなければマイナス、もしくは陰性といった結果になります。

しかし、プラスマイナスで表される表記のほか、4つのレベルに分かれて尿たんぱくの数値が多くなっていれば、再検査などを行いながら原因を探り、必要に応じて対処や治療をしていかなくてはなりません。

尿たんぱくを表すための表示方法として、

・±15~29
・+30~99
・++100~299
・+++300~999
・++++1000以上

という形があります。尿たんぱくの正常値は14以下がマイナスといった表示になり、正常な値となります。これを超えてくる場合には上記のような判定結果となります。

プラスマイナスといった値に関しては、明らかに数値が高く危険視するという状況ではなく、今後どのように変化するのかがわからない状態といった判定になっています。

そのため明確には陽性ではなく、疑陽性といった判定になります。翌日には尿たんぱくの数値が下がっていることもあり、何度か検査を受けながら様子をみていくことになります。

妊婦さんの尿たんぱくが増える原因

尿たんぱくが増える原因

妊婦さんは尿たんぱくが増えてしまいがちですが、いったいなぜでしょうか?妊婦さんの体は母体だけでなく、赤ちゃんの体に関しても同じような機能があり、互いの機能が働いて妊娠期間中を過ごしていくことになります。

ですが、赤ちゃんの体内の機能はまだ正常に働いていないものがほとんどですので、その部分を妊婦さんがフォローをすることになります。このような影響から妊婦さんの尿たんぱくが増えます。

赤ちゃんの尿もろ過しているため

通常であれば、老廃物を尿として排出するときに、腎臓で血液や水分などをろ過してから老廃物と体内に必要なものを分けています。

ろ過されてきれいになった血液や水分などはそのまま体内に戻され、その他のものが老廃物として排出されています。

妊婦さんは赤ちゃんの体に関してもこのようにろ過をおこなっていますので、妊婦さんの腎臓にかかる負担が通常よりも大きくなるのです。

そのため負担が大きくなると腎臓はろ過機能が追いつかずに、尿たんぱくがでてしまうというのがもっとも大きな原因です。

妊娠中の運動不足

上記した以外には、妊娠することから運動不足になり尿たんぱくが増える理由があります。特に妊娠初期などはつわりに苦しむこともあり、頻繁に適度な運動をするのも難しくなることも多いです。

またお腹が大きくなってからもなんとなく倦怠感が続いてしまい、まったく運動をすることのない妊婦さんもたくさんいます。

このように運動不足の状況になると、やはり腎臓の機能が低下し、それが原因で結果的には尿たんぱくが増えます。

ナイーブな精神状態によるストレス

妊婦さんは通常時に比べると、さまざまな心配事や小さな不安などを抱え、精神状態はとてもナイーブです。

このような状況からストレスを感じやすく、ストレスがかかることによって腎臓機能が低下するのです。そのため妊婦さんのストレスが尿たんぱくの原因になっているケースもあります。

食生活が変わることによる影響

妊娠前と妊娠してからは食の好みが変わったという妊婦さんは多いです。甘いものや塩分の濃いものばかりを摂取している偏った食生活は、腎臓に大きな負担を与えます。

体内で水分と塩分のバランスがとりにくくなり、これが原因で尿たんぱくが出てしまうのです。

妊婦さんの尿タンパクが増える理由は、このように複数あります。該当しているものがあれば、できるだけ改善できるような生活を心がけていかなくてはなりません。

尿たんぱくが増えるとなぜダメなの?

尿たんぱくが増えると

尿たんぱくが増えるのは妊婦さんに限らず、腎臓にまつわる病気を発症したときにも起こる現象です。

尿たんぱくが増えるとなぜ危険なのかという答えは、通常時に比べ、妊婦さんの体に対するリスクが高くなるからです。

妊娠高血圧症候群の疑いが強くなる

腎臓機能が低下し尿たんぱくが頻繁に出ると、妊婦さんは妊娠高血圧症候群になりやすくなります。また、すでに妊娠高血圧症候群に近い状態となっており、尿たんぱくの数値が高くなることも考えられます。

妊娠高血圧症候群になると出産までのあいだ早産などのリスクが高くなり出産も難産になることが知られています。

このようなリスクを低減していくためにも、尿たんぱくが増えないような生活をすることが大切です。

尿路結石や腎盂腎炎のリスク

尿たんぱくが増えてしまうと、腎臓やその他にも機能の影響を受けてしまうものがあります。妊婦さんが気づかないうちに尿路結石ができていたり、腎盂腎炎の懸念があるというケースなどさまざまです。

腎盂腎炎の場合は高熱がでるなどといった症状がありますが、尿路結石はできている場所によっては痛みを感じることもなく、通常の生活をしていて気づかない場合もあります。

しかし、ひとたび尿路結石によって体内の一部が刺激されてしまえば、尋常ではない痛みに襲われ、特に妊婦さんは対処方法がわからず、お腹の赤ちゃんへの影響も心配されます。

腎機能が低下しさまざまな病気のリスクが高まる

上記した以外にも尿たんぱくの数値が高くなる、またはプラスの状況が続く場合は複数の病気の疑いがあります。

腎臓機能が低下することによって急性腎炎になっていることや膀胱炎になっていること、さらには尿道炎などさまざまな原因が考えられます。

ですが、尿たんぱくの判定結果がプラスマイナスを維持しているようであれば、極端に数値が高くなっているわけではありませんので、前日の食事内容から影響を受けているというケースも考えられます。

また、プラスマイナスが続き若干数字が高いものの、特に異常が見られないといった状況であれば、そのまま妊娠生活を続ける中でちょっとしたポイントを気をつけるだけでよいので問題ありません。

しかし、膀胱炎や尿道炎などを起こしていると出産時にいろいろな影響が赤ちゃんにでてしまうことがあります。

そのため、クリニックによって尿たんぱくの判定結果がプラスマイナスだった場合には、数日後に再検査を行うこともあります。

尿たんぱくが陽性といわれたら?

陽性といわれたら

尿たんぱくが陽性だといわれた場合には、クリニックからのアドバイスを受けることになりますが、以下でご紹介するポイントにも気をつけながら生活を送っていきましょう。

食生活に注意する

まずは第1に食生活に対する注意が必要となります。上で少しお話していますが、甘いものや極端に塩辛いものばかりを食べていると腎臓機能が低下して、尿たんぱくの数値も高くなります。

特に塩辛いものに関してはむくみを引き起こすことも知られており、体内の水分バランスが崩れることで妊娠高血圧症候群のリスクが高まります。

ストレスなどによる暴飲暴食を続けてしまった場合にも、やはり腎臓のろ過機能には負担をかけることとなり結果として尿たんぱくが出てしまうので、バランスの取れた食事をすることを心がけ、味付けは常にさっぱりとしているものを意識的に食べましょう。

軽い運動を取り入れる

妊娠初期などはつわりもあり、運動をするのは非常に難しいことです。しかし極端な運動不足は腎臓の機能低下を招きますので、妊娠中期以降には軽い運動を取り入れるとよいです。

お天気のよい日には、近所をお散歩したりマタニティスイミング、マタニティヨガなど続けられる運動を選びましょう。

適度な運動を取り入れることによって腎臓の機能が回復し、尿たんぱくの数値が陰性になってくれることがほとんどです。

すぐに病気だと焦らないこと

私生活でちょっとしたポイントを気をつけるだけで、尿たんぱくの数値は正常へと変わっていくものです。

そのため、万が一妊婦健診で尿たんぱくが陽性だといわれた場合にも、焦らずにドクターからのアドバイスを受けましょう。

すぐに病気だと決めつけて焦ると、それが大きなストレスになってしまうことがあります。ストレスは腎臓機能を低下させてしまうので過度な心配をするのではなく、的確な対処方法を知ることが大切です。

尿たんぱくがプラスマイナスと診断される妊婦さんは多い?

尿たんぱくがプラスマイナス

尿たんぱくがプラスマイナスと診断される妊婦さんは、意外にも多くいます。なぜなら妊婦さんの場合は特に、赤ちゃんの血液をろ過するために腎臓への負担が大きくなるからです。

また食の好みが変わることでも数値には大きな変化が出ます。

ただし、プラスマイナスの判定の場合にも、その後の生活状況によって数字の変化は当然ながら人によりけりです。

プラスマイナスならば大きな心配はないと気を抜いてしまい、塩分の高いものを多く食べてしまえばその後の数値も高くなります。

プラスマイナスの判定を受ける妊婦さんは多いから大丈夫と安心することは避けましょう。

できればプラスマイナスではなく、マイナスまたは陰性といった判定がもっとも望ましいことを忘れてはなりません。

尿たんぱくプラスマイナスは赤ちゃんへの悪影響もある?

赤ちゃんへの悪影響もある

尿たんぱくの判定結果がプラスマイナスとなってしまった場合、お腹の赤ちゃんに悪影響がでるのではと心配になるものですが、基本的にはプラスマイナスの判定でもお腹の赤ちゃんへの悪影響はありません

ただし、極端に腎臓機能が低下すると、お腹の赤ちゃんの血液をろ過する機能まで低下するので、できるだけ妊婦さんの腎臓機能が正常であるように、日常生活で気をつける必要はあります。

尿たんぱくに気をつけた生活のコツを知る

尿たんぱくに気をつけた生活

妊婦さんは尿たんぱくに気をつけた生活を送ることで、妊娠高血圧症候群を予防することにもつながります。万が一プラスマイナスの判定を受けた場合でも、その後の生活に気をつければ数値は正常に戻っていきます。

過度な心配をせず尿たんぱくが正常値の生活が送れるように、しっかりとコツをつかんで食事の工夫や、適度な運動を取り入れていきましょう。

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