産後にもつわりが起きる

産後に頭痛の原因は?薬は飲んでもいい?吐き気やめまいも



出産を無事に終えてやれやれと一安心したのも束の間、産後ならではのさまざまな不調に襲われることがあります。

もともと頭痛持ちではなかったのに、出産を機に頭痛に悩まされるようになったというママも少なくありません。

そこで今回は、

・産後はなぜ頭痛が起きやすいの?
・産後の頭痛の対処法は?
・授乳中に薬を飲んでもいい?

といった方に、なぜ出産後に頭痛に悩まされることが多いのか、原因や対処方について詳しくご紹介します。

産後の頭痛の種類を知ろう

産後 頭痛

「妊娠中は赤ちゃんのために薬を服用することができなかったけど、赤ちゃんを産んだ今なら薬で痛みを和らげられる」かと思いきや、授乳中のママであればやはり簡単に痛み止めの薬を服用するわけにはいきません。

そのため、薬を飲まなくても痛みを抑えることができるように、頭痛のことを詳しく知ることが大事です。

一口に頭痛といっても、痛みが強い、痛みは強くないが長く続く、吐き気やめまいをもよおすほどの強い痛みなど、症状には個人差があり人それぞれです。頭痛の種類も症状や痛くなる部位によっていくつかに分けられます。

ご自分の頭痛がどの種類にあたるのかを見極め、頭痛になる原因や対処法を知って、薬を服用しなくても痛みが和らげられるようにしておきましょう。

「一次性頭痛」と「二次性頭痛」

頭痛は、大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。

一次性頭痛とは、頭痛持ちの方がよくなる種類の頭痛のことで「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」と3種類あり、「一次性頭痛三兄弟」といわれています。

二次性頭痛とは、何らかの病気など原因がはっきりしている頭痛のことです。二次性頭痛には命にかかわるほど危険性が高い頭痛というケースもありますが、原因が治れば頭痛も大幅に軽減したり、もしくは頭痛自体がなくなります。

片頭痛とは

片頭痛は一次性頭痛の代表格です。頭痛持ちといわれる方の大半がこの頭痛だといわれており、実際に頭痛外来を受診する方の50%以上が片頭痛と診断されています。

片頭痛の特徴

片頭痛はどのような特徴があるでしょう。次に挙げるような症状を感じたときは片頭痛の可能性があります。

・頭の片方・こめかみ・眼の周りが脈を打つようにズキズキと痛む
・吐き気をもよおしたり嘔吐する
・傷みだすと長引くことが多く4~72時間ほど続く場合もある
・日常生活での動作や姿勢によって痛みの度合いが変わる
・光、音、匂い、気圧や温度の変化にとても敏感になる

頭の片方が痛くなることが多いため「片頭痛」といわれていますが、頭の両側が痛くなる方も少なくありません。

また、片頭痛は「前兆のある片頭痛」と「前兆のない片頭痛」にも分けられます。

前兆のある片頭痛の場合、痛くなる前にキラキラした点やギザギザした幾何学模様(きかがくもよう)の稲妻のような光などが視野の一部にあらわれて数分から40分ほど続く、「閃輝暗点(せんきあんてん)」という症状があらわれます。
これは、後頭部の脳血管が収縮してその後に拡張するためと考えられていて、片頭痛の前兆としておきるのが一般的です。

ただ、何度も閃輝暗点を繰り返したり、閃輝暗点のみで片頭痛はおきないという場合は、一度しっかりと神経内科などで検査を受けた方がよいでしょう。

片頭痛の原因

片頭痛は、何らかの理由から脳の血管が急激に拡張することで起こります。
脳の血管が拡がることで周りにある三叉神経(さんさしんけい)を刺激し、その刺激によって発症した炎症物質がさらに血管を拡げてしまい片頭痛が起きるのです。

脳の血管が拡がる理由には、次のことが挙げられますので片頭痛の可能性がある方はチェックしましょう。

・ストレスからの解放
・寝不足や寝過ぎ
・空腹
・心身の疲労
・女性ホルモンの変化

緊張型頭痛とは

妊娠中や産後は緊張型頭痛になることあります。

緊張型頭痛には身体的・精神的ストレスが大きく関係していると考えられており、妊娠中から産後にかけての不安やプレッシャー、慣れない育児と家事で溜まった疲労など、産後のママには思い当たる節がたくさんあることでしょう。

緊張型頭痛の特徴

緊張型頭痛は、午後から夕方にかけて目の疲れや倦怠感などとともにがあらわれる場合が多く、後頭部から首筋にかけて頭全体を何かに締め付けられるような痛みが起きます。

吐き気や嘔吐など頭痛以外の症状はなく、片頭痛ほど日常生活に支障をきたすこともそれほどありません。
痛みも30分~1時間と比較的短い時間で治まる方が多いですが、なかには数日や数ヶ月以上続くなど慢性化するケースもあります。

緊張型頭痛の原因

緊張型頭痛は、肩や首の筋肉や、頭の横の筋肉が緊張することで起こります。

長い時間同じ姿勢でいたり、うつむいた状態が長いと、首の周辺の筋肉が緊張して血液の流れが悪くなります。
すると筋肉の中に老廃物が溜まって、さらに周囲の神経が刺激され、痛みの原因物質が発生するのです。

精神的に緊張する場面が続くことでも筋肉は緊張します。
その緊張が頭痛を引き起こし、頭痛がストレスとなり、ストレスでさらに緊張が増して痛みも増す。緊張型頭痛はこういった悪循環に陥りやすいので早めに対処することが大事です。

うつ病など心の病が原因で緊張型頭痛になる場合もあり、片頭痛と緊張型頭痛の両方を併せ持っている方もいます。

群発頭痛とは

群発頭痛(ぐんぱつずつう)は、一次性頭痛のなかで一番痛い頭痛です。発症率は1,000人に1人ぐらいだと推測され、20~40歳代の男性に多いといわれています。

群発頭痛の特徴

群発頭痛には、どのような特徴があるでしょう。次に挙げるような症状を感じたときは群発頭痛の可能性があります。

・前頭部から目の奥にかけて「目の中をドリルでえぐられているような」激しい痛みが15分~3時間続く
・半年~数年ごとに来る「群発期(頭痛が毎日起きる時期)」以外には頭痛は起きない
・「群発期」の間は1~2か月間ほど毎日のように1~2回の割合で痛みが起こる
・目の充血・涙や鼻水が止まらない
・まぶたの腫れなどの症状も併発する
・眠ってから2時間後に起きやすく毎日ほぼ同じ時間帯に痛くなる

女性には珍しいケースではありますが、群発頭痛が疑われる場合にはすぐに神経内科や脳神経外科を受診しましょう。

群発頭痛の原因

群発頭痛の原因は、まだ十分に解明されてはいません。
ただ、時期や時間がある程度決まっているという特徴をもつことから、時間遺伝子があるとされている視床下部に起因するのではないかと考えられています。

自律神経系の調整障害という説もあります。

二次性頭痛とは

二次性頭痛とは何らかの病気が引き金となって起こるもので、原因がはっきりしている頭痛のことです。

外傷、感染、脳腫瘍、自己免疫疾患、薬物乱用など二次性頭痛の原因はさまざまで、中には命にかかわる場合もあります。

くも膜下出血

二次性頭痛の代表的なものが、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)が破裂して起こる「くも膜下出血」です。

脳動脈瘤の破裂によって起きる頭痛は、「これまで経験したことのない頭痛」「後頭部をハンマーで殴られたような痛み」と表現されるほど強烈な痛みとなります。

突然の激しい頭痛が起きたら、二次性頭痛である場合も考えて脳神経外科や神経内科で診察を受けましょう。
二次性頭痛は「原因のある頭痛」ですので、原因さえ突き止めて対処すれば治ります。そのためにも早い段階で専門医を受診することが重要です。

産後に頭痛が起きやすい原因とは?

頭痛 原因

赤ちゃんのお世話はとにかく大変です。数時間おきに授乳したりミルクをあげたり、着替えをさせたり沐浴したり、時間に関係なく泣いてしまったり、オムツも頻繁に替えなければなりません。上にお兄ちゃんやお姉ちゃんがいれば、忙しさはさらに倍増します。

そんな慌ただしい日々の生活の中で、ママの身体は確実に疲れていきます。
授乳やミルクのために睡眠は不規則になり、まとまった睡眠時間も取れず疲労は溜まっていくばかりです。
毎日赤ちゃんと向き合っているとたまには息抜きもしたくなりますが、なかなか羽を伸ばしてストレス発散することも難しいのではないでしょうか。

そのような睡眠不足やストレスは、頭痛となってママを苦しめることがあります。
ですが、産後のママを苦しめる頭痛の原因はそれだけではありません。産後ならではの理由もあるのです。

ホルモンバランスの変化

片頭痛は、脳の血管が急激に拡がることで起こります。

出産後は女性ホルモンの1つである「エストロゲン」が急激に減少して、それと同時に、痛みをコントロールしたり緊張による血管の伸縮を調整する「セロトニン」という脳内物質も減少していきます。

これらの物質が急激に減ることによって、血管が拡張されて片頭痛が起こりやすくなり、痛みにも敏感になってしまうのです。

出産による骨盤の歪み

妊娠すると、赤ちゃんを産むための準備として骨盤の関節や靭帯を緩めて広げやすくします。
出産の時に骨盤を最大限に開いて赤ちゃんを通しやすくするためなのですが、骨盤を緩める時に歪んでしまうこともあります。

骨盤は身体の中心にあり、上半身と下半身をつなぐ大事な要です。
骨盤の歪みは、その上にある腰椎や胸椎や頸椎も歪ませてしまいます。
それらをつなげている神経や血管は歪みによって圧迫されて、血液の流れが妨げられることで緊張型頭痛が引き起こされてしまいます。

育児をするときの姿勢

「出産するまでは頭痛知らずだったのに」という産後のママがなりやすいのは、肩・首・頭の横の筋肉が緊張することで起こる緊張型頭痛です。

赤ちゃんのお世話をするとき、ほとんどの姿勢が前傾姿勢、いわゆる猫背になります。
それも短時間ではありません。授乳にしても、抱っこにしても、沐浴にしても、オムツ替えにしても、前屈みの姿勢のまま1日のかなりの時間を過ごしています。
その間ずっと同じ姿勢でいるため、肩や首に負担がかかり筋肉も緊張しっぱなしになるのです。

筋肉の緊張から血行不良となって頭痛が引き起こされる、ということが産後のママにはあります。

授乳による水分不足と鉄分不足

母乳育児のママは、特に水分不足と鉄分不足に注意しましょう。

ママの体内の水分や栄養は、母乳となって赤ちゃんに運ばれます。
特に鉄分は母乳として優先的に使われてしまうので、どうしてもママは水分と鉄分が不足しがちになります。

身体の水分が不足すると血液の粘度が高くなって血流が悪くなり、鉄分が不足すると慢性的な貧血になって頭痛を引き起こしやすくなってしまいます。

産後の頭痛の対処法とは?

産後 頭痛 対処法

頭痛は何種類かに分けられますが、ここでは産後のママが引き起こしやすい「片頭痛」と「緊張型頭痛」の対処法をお伝えしていきます。

片頭痛の対処法

片頭痛は冷やして治す

片頭痛で頭が痛い時、絶対に温めてはいけません。
入浴やマッサージなどで身体を温めると血管が拡がって痛みが増してしまうのでNGです。

片頭痛の方は、冷たいタオルやおしぼりで頭や首の後ろを冷やしたり、こめかみを指圧することで頭の血管を収縮させましょう。血管の拡張を抑えることで痛みが軽くなります。

静かな暗い場所でとにかく安静にする

片頭痛が起きると光や音などに過敏になり痛みも増します。
身体を動かすことでも痛みは増しますので、なるべく暗くて静かな場所で安静にしていましょう。

脳の活動を休ませてあげると、血管も収縮しやすくなって痛みが和らぎます。

カフェインを適量飲む

コーヒー・紅茶・日本茶にはカフェインが含まれており、カフェインには血管を収縮させる作用があります。
痛みだしてすぐに飲むと痛みの軽減に役立ちます。

ただし、授乳中のママは飲む量に注意が必要です。
また、授乳していないからと毎日飲み過ぎるのも、逆に頭痛を引き起こす要因になってしまいますので気をつけてください。

二度寝や寝だめをしない

片頭痛は、寝不足・寝過ぎ・空腹・疲労など、身体のストレスが引き金となるため、二度寝や寝だめといった寝過ぎによっても起こります。

たとえ「まとまった睡眠時間がとれないから今のうちに」と二度寝や寝だめをしたくなっても、長時間眠り続けることによって空腹という身体のストレスまで抱えてしまうため、かえって痛みが重くなるかもしれません。

緊張型頭痛の対処法

緊張型頭痛は温めて治す

緊張型頭痛は筋肉の緊張が原因ですので、首や肩のコリを和らげることが一番です。
そのためには、マッサージ・蒸しタオル・入浴・半身浴などで身体を温めて、血行を良くしてあげましょう。

ストレッチや適度な運動をする

首・肩・腕を大きくゆっくり回すなど、簡単なストレッチでも身体は温かくなります。
とはいえ、産後なので無理のない程度にしましょう。
何回か大きく背伸びをするだけでも身体が温まって血行が良くなります。

早めに気分転換をする

頭痛が始まったらストレスのサインかもしれません。
深呼吸をして、ストレスを与えていることから離れましょう。
そして、まったく違うことをして気分転換してください。

骨盤の歪みを直す

骨盤の歪みから緊張型頭痛が起きている場合は、歪みを解消することが先決です。
骨盤の歪みは、頭痛だけでなくプロポーションなど美容にも悪影響を与えます。
歪みを直すには整骨院や整体院へ行くのが早道ですが、通う時間がないという方は、自宅でできる運動や骨盤矯正ベルトなどを利用するのもいいでしょう。

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