産後ママの不調の原因は

産後ママは自律神経が乱れやすい?体調不良の症状をセルフチェック



産後、なかなか体力が回復せず疲れと睡眠不足でイライラ。

心も体もなんだかすっきりしない…というママさんは意外とたくさんいます。

一見原因がわからないけれど、立ちくらみや胃痛などの症状があらわれている場合、それは自律神経の乱れによって不調が起こっている可能性も。

出産が終わってほっとしたのも束の間、新しい生活の慣れない環境でストレスが溜まっていることも要因し、小さな症状から大病へと発展する恐れもあるため、「おかしいな」と思ったときには早めの対処が必要です。

そこで今回は、

・自律神経って何?
・産後に自律神経が乱れるのはなぜ?
・自律神経の乱れを改善するには?

といった方に、産後に自律神経の乱れる原因や、その対処方法について詳しくご紹介します。

自律神経について

妊娠中に脳梗塞になってしまう原因

よく「自律神経が乱れている」と何気なく使っていることも多いですが、そもそも自律神経とはどのような神経なのでしょう。

自律神経は、循環器、消化器、呼吸器などの内臓や血管など、体の機能をコントロールする働きがあります。

自分の意思でコントロールすることはできず、休むことなく24時間私たちの体のために絶えず働き続けています。

そして、自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2種類に分けられます。

日中に仕事や家事などの活動をするため、朝起きると活発になるのが交感神経で、夕方頃から体をリラックスさせて夜眠りに就くために働き出すのが副交感神経です。

それぞれに役割があり、二つの神経がバランス良く交互に作用することで、毎日の活動を維持することができているのです。

そして、交感神経・副交感神経の作用バランスが崩れることを一般的に「自律神経が乱れる」といいます。

自律神経のバランスが崩れる原因はさまざまですが、不規則な生活やストレスが原因で乱れることが多く、一度乱れると体や心にあらわれる不調の原因となります。

自律神経が乱れるとどのような症状があらわれる?

自立神経が乱れることであらわれる不調はさまざまで、体の不調、心の不安定など多岐に渡ります。

ここでは一般的な症状をご紹介しますが、自分に当てはまる症状が多くあればあるほど、自律神経が乱れている可能性が高いと考えましょう。

・めまい、立ちくらみ、耳鳴りの症状がある
・胸が苦しい、ざわざわする、動悸が激しいなど、胸のあたりが詰まったり傷んだりする
・突然息苦しくなる
・胃痛(ムカムカや吐き気など)がある
・お腹が空かない(空腹を感じにくい)
・下痢や便秘を繰り返す(頻度が高い)
・肩の凝りや腰痛など筋肉や関節に痛みがある
・手足が痺れる
・体がだるくて重い
・部分的な発汗が強い(顔だけ、手足だけなど体の一部から汗をかきやすい)
・目覚めがわるい、朝起きられない、午前中は頭が働かない
・季節の変わり目や温度差に体が対応できない(体調を崩しやすい)
・眩しい光を見られない、眩しくて目が開けられないことがある
・寝た気がしない(熟睡していない)、睡眠で疲れが取れない
・夜中に目が覚める、悪夢を見やすい
・風邪や喘息、アレルギーなどではないのに咳が出る
・ろれつが回らない(はっきり話せない)、喉の乾燥や違和感

当てはまる症状が一つや二つの場合、その症状は一過性である可能性が高いですが、複数個に症状が当てはまる場合は、自律神経が影響している恐れがあります。

あらわれる症状には個人差がある

循環器、消化器、呼吸器など自律神経がコントロールしている臓器は、すべて自分の意思で動かしたりすることができない器官。

動悸やめまいなど、循環器系の症状もあれば、胃痛など消化器系の症状、息苦しさや咳などは呼吸器と、どこにどのような症状があらわれるかは人によって異なり、その程度も違うので、判断が難しいことだけでなく、自律神経の乱れによって引き起こされている症状であることに気がつかないということも。

気がつかずに放置することで症状が悪化してしまい、治るのに時間がかかったり、別の病気を併発してしまうこともあるので注意が必要です。

産後に自律神経が乱れやすい理由は?

それでは、なぜ産後は自律神経が乱れやすいのでしょうか。一番の理由は女性ホルモンのバランスが変化することですが、他にも睡眠不足やストレスなど、赤ちゃん中心の新しい生活環境で、リズムを崩してしまうことも原因となります。

女性ホルモンのバランスの変化

一番の理由としては、妊娠によって女性ホルモンのバランスが変化することが大きく関わっています。

妊娠すると、胎児の成長促進や出産のために子宮内環境を整え、妊娠自体を維持するために、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンの分泌が増加します。

そして出産を終えた後は、これらの女性ホルモンの分泌量は激減。

妊娠によって女性ホルモンのバランスは、急激な変化を繰り返すのです。

この変動によって自律神経が乱れ、特に交感神経が優位になるので夜眠れなくなったり気持ちは「休みたい」と思っていても、なかなか体が休まらなかったり、不安定な状態になってしまいます。

睡眠不足

出産後は睡眠不足になりやすい環境。退院後、帰宅してから赤ちゃんのお世話が始まりますが、新生児ははじめ2~3時間おきに授乳が必要となり、ママはたとえ眠っていてもその度に起こされることになります。

また、最初は慣れない育児に気を張っているので余計に眠りが浅くなり、睡眠不足に陥りがちに。

体が休まるときが少なく、まとまった睡眠がとれないことで自律神経の働きが悪くなってしまい、そのバランスが崩れる原因となるのです。

ストレス

産後ママはストレスが溜まりやすい状態でもあります。妊娠・出産は思っている以上に体力を消費するため、産後1ヶ月くらいまで体は回復してきません。

多くの方が体験する分娩時の会陰切開や、人によっては帝王切開など、体の一部が傷ついているので、そもそも治癒によって体力が奪われている状態です。

さらに、骨盤の位置が出産によって歪むことで、冷えやむくみなどのマイナートラブルも多く発生。ホルモンバランスが変化していることも加わると、倦怠感や疲労感で、行動量も大幅に減少します。

体が自分の思うように動かせないことはストレスになるだけでなく、自律神経を乱す原因にも。睡眠不足が続くことでもストレスになり、環境の変化によって産後うつになってしまうママもいます。

ストレスは産後だけでなく自律神経を乱す原因になりますが、産後ママは特にストレスが溜まりやすい環境であることを理解しておきましょう。

自律神経の乱れを整えるには?

妊娠に影響は

産後ママの自律神経の乱れの主な原因となるのは、女性ホルモンのバランスの変化ですが、出産を終えると、女性ホルモンの分泌が減少し、母乳が出るために必要なオキシトシンというホルモンの分泌が増えるなど、産後にホルモンが変わることには必ず意味があります

産後1ヶ月頃までは体力も回復しにくく、授乳で不規則な睡眠しか取れないかもしれませんが、体内のセロトニンを増やすことで多少改善が見込めます。

セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつで、興奮した時に分泌される「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」の働きを抑え、気持ちを安定させてくれる働きのあるホルモンです。

体内のセロトニン分泌量が少なくなると、気分が落ち込んだり、ストレスを強く感じるようになり、ますます自律神経を乱すことになるので、まずはセロトニンを増やす対策をしてみましょう。

セロトニンを増やすための方法

セロトニンは神経伝達物質の一つです。別名で「しあわせホルモン」ともいわれており、分泌量が減少すると、気分が落ち込みやくなったり、ストレスの感じ方が変わったりと、精神活動に影響するだけでなく、睡眠や体温調整にも関連する物質です。

では、このセロトニンを増やすにはどうすればいいのか見ていきましょう。

朝日を浴びる

生体リズムを整える、このセロトニンの分泌量を増やすには、朝に太陽の光を浴びることが大切です。

明るい光を見ることで体内時計がリセットされ、夜にメラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンが分泌されやすくなり、寝つきがよく熟睡することができるようになります。

セロトニンが日中の活動を助けるホルモンなら、メラトニンは夜眠るために副交感神経を優位にしてくれるホルモン。

本来、夜眠るためには体温や血圧が下がり、体が眠りにつくための準備が必要です。眠る準備が整ったと脳が認識することで、自然と眠りにつくことができるのです。

そして、このメラトニンの分泌は、セロトニンの増加によって左右されます。日中セロトニンが正常に機能していると、夜しっかりとメラトニンが働いてくれるので、質の良い睡眠をとることができるように。

朝日を浴びることで体内時計がリセットされて、夜の副交感神経から朝の交感神経へはっきりと切り替えができると、体のリズムが整ってきます。

自律神経は交感神経と副交感神経がバランス良く働いているかどうかなので、朝日を浴びて生体リズムを整えていくことで、少しずつ改善が見込めます。

体を動かしてセロトニンを分泌させる

セロトニンの分泌を促すためには、有酸素運動が良いといわれています。産後はジョギングなどの激しい運動はまだできませんが、軽いストレッチや、ポーズの難しくないヨガなどであれば体を動かすこともできます。

骨盤の歪みによって体に別のトラブルが出ていたり、産後の回復状態によっては安静にしていなければならないケースもあるので、医師に相談してから行いましょう。

少しでも体を動かしてみることは、気分転換にもなっておすすめです。軽めの運動も難しい場合は、食べるときの咀嚼運動でも効果があるとされるので、食事のときは食べ物をよく噛むようにしてみてください。

座る姿勢を正すだけでも運動効果があるので、無理をせずにできることでトライしてみましょう。

食事でセロトニンを増やす

体内でセロトニンを生成するためには、必須アミノ酸のトリプトファンが必要となります。ただし、トリプトファン自体は体内で生成することができないので、食事から摂取しなければなりません。

トリプトファンを食べ物から摂取すると、日中の活動している間はセロトニンへ変化して、その作られたセロトニンは、夜にメラトニンの分泌を促します。

トリプトファンの摂取によってセロトニンが作られる量が変わるので、食事から取り込んでおく必要があるのです。

トリプトファンを多く含む食事

トリプトファンが多く含まれているのは主に以下のような食材です。

・豆腐、納豆、味噌、しょうゆなどの大豆製品
・チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品
・ゴマ、ピーナッツなどのナッツ類

他にも、アボカド・卵・バナナなどに多く含まれています。

トリプトファンは、たんぱく質を多く含む食品に含まれているため、肉や魚などからも摂取可能ですが、動物性たんぱく質に含まれるBCAAというアミノ酸が、トリプトファンの吸収を妨げるため、トリプトファンの摂取は植物性の食材から行うのベストです。

トリプトファンは、糖質・たんぱく質・脂質を代謝・分解する上で必要なナイアシンの合成も行うため、きちんと摂取しておきたい成分ですが、実は含有量に多少差はあるものの、どのような食品にも含まれてはいるため、主食・主菜・副菜とバランスの良い食事をすることが、結果的にトリプトファンを一番効率良く取り込むことができます

ストレスを溜めないことも大切

しあわせホルモンのセロトニンを増やすことも大切ですが、同時に自律神経のバランスを乱すストレスを溜めないことも同じくらい大切です。

新しい家族が増えて嬉しいはずなのに、産後うつになるママもたくさんいますが、育児に家事にと、疲れと睡眠不足などで精神的に追い詰められてしまうと、ママ自身や赤ちゃんに危害を加えてしまうケースもなかにはあるのです。

産後は思っている以上に体も動きません。一人で頑張りすぎず、周りの頼れる人にはできるだけ頼って乗り越えていきましょう。

ときには息抜きも必要なので、アロマや音楽などの自分なりにリラックスする方法を見つけておきましょう。

また、できるだけお風呂にはゆっくりと入れるようにしましょう。半身浴で時間をかけて体を温めると、血行が良くなり、夜眠りやすくなるだけでなくリラックス効果も十分。

パパがいるときには、入浴中だけでも赤ちゃんをみてもらい、ゆっくりお風呂に入れるようにお願いしてみましょう。

浴槽にゆっくりつかるほどの時間がないときは、部屋で足湯をするだけでも効果的。赤ちゃんの様子を見ながら入れるのでおすすめです。

パーフェクトにできないことを前提に考えて

まとめ

体力を早く回復させるために「食事も睡眠もしっかり摂りたい」というのはもちろんですが、赤ちゃん中心の生活で、家事も育児も完璧にこなして、さらには健康的な毎日を送るというのは、理想が高すぎるかもしれません。

すべてを完璧にこなすのはなかなか難しく、睡眠・食事・運動のすべてを産後に実現させると、結局は疲れてしまい本末転倒になってしまうこともあります。

パーフェクトにこなすことはできないことを前提に考え、なかなか睡眠がとれないときは食事で補い、睡眠がとれているときは余裕があれば運動してみたり、食事にも気を配るというように、できる範囲でやるのが気持ちも体も疲れない秘訣です。

生活リズムが不規則になってしまったからといって、昼夜問わずスマホやパソコンなど明るい光を見続けていると、さらに回復が遅くなるので、不規則な中にもリズムを見つけて過ごすようにしていきましょう。

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