新生児のうつ伏せ、練習ならOK?うつ伏せの危険性と注意点

新生児のうつ伏せ、練習ならOK?うつ伏せの危険性と注意点



うつ伏せで寝るのは、寝苦しそうなイメージがあります。そのイメージからか、うつ伏せで寝ることに抵抗を覚える人もいます。

そんな大人と同様に心配になってくるのが、赤ちゃんのうつ伏せです。基本的に赤ちゃんは仰向けで寝ていることが多いですが、寝返りが始まると、ママが気付かないうちに、うつ伏せ状態で寝てしまっていることもしばしば。

うつ伏せで寝ることにはメリットもありますが、見ているママにしてみたら呼吸をしているかわからなくて不安という意見もあります。

そこで今回は、

・何ヵ月からうつ伏せは大丈夫?
・うつぶせ寝の練習ってあるの?
・乳幼児突然死症候群について教えてほしい!

といった方に、赤ちゃんはうつ伏せで寝て良いものなのか、うつ伏せの危険性や注意点などについて詳しくご説明します。

特に、首も据わっていない新生児の頃の寝返りについて詳しく見てみましょう。

新生児の期間

新生児の期間

ここで確認しておきたいのが、赤ちゃんのことを新生児と呼ぶのが、いつからいつまでなのかということです。実際に、赤ちゃんは新生児だけでなく乳児と呼ばれたり、幼児という言い方をされることもあります。

新生児を指す期間については母子保健法では出生後28日間を経過していない乳児と定義しています。

新生児はうつ伏せで寝ても良いの?

新生児はうつ伏せで寝ても良いの

新生児のうつ伏せは乳幼児突然死症候群や窒息の原因になりますのでうつ伏せは避けた方が安全です。

基本的に赤ちゃんが、うつ伏せの体勢で寝始めても良いタイミングは乳幼児突然死症候群の発症率が下がり、寝返りなどを自在に行えるようになる1歳を過ぎてからです。

新生児の頃は、首もすわっておらず、顔の向きや姿勢を自力で変えることができません。何かの拍子にシーツやタオルが口や鼻を覆ってしまった時に、窒息してしまう恐れがあるため、うつぶせ寝は非常に危険なのです。

赤ちゃんの命を守るためにも、新生児の時は仰向けで寝かせてあげましょう。

うつ伏せ寝のタイミングは1歳を過ぎた時期と触れましたが、赤ちゃんの成長には個人差があります。そのため、1歳を過ぎたからといって、赤ちゃんのうつ伏せを放っておくのは大変危険です。

赤ちゃんのうつ伏せ寝の事故は、ほとんどの場合、寝返りを覚えたばかりの頃が多いです。

赤ちゃんのうつ伏せ寝を始めるには、赤ちゃんの首がきちんとすわり、また、寝返りを自力で成功させるようになってからにしましょう。その際、最初のうちはママも目を離さないことが大切です。

うつ伏せの危険性

うつ伏せで寝るのは、大人であってもぐっすり眠れるという人もいれば、寝苦しくて眠れないという人もいて意見はさまざまです。それは赤ちゃんにも同じです。

特に新生児の場合には首もすわっておらず、寝返りも自分でうてませんから、うつ伏せで寝かせてしまうことには、命に関わるリスクが伴います。

新生児をうつ伏せに寝かせてしまうことで考えられる危険性については以下の通り。過剰に心配し過ぎることはないとされていますが、赤ちゃんのためにも危険性は事前に把握しておきましょう。

乳幼児突然死症候群

先に触れたようにうつ伏せに新生児を寝かせてしまうと、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高くなります。

この症候群は特に生後2ヶ月~6ヶ月に多く見られ、赤ちゃんの健康状態に目立った問題が見られなかった場合でも、突然死亡してしまう病気です。

はっきりした原因は未だに解明されていないものの、うつ伏せに赤ちゃんを寝かせてしまうことにも関連があるのではないかと考えられています。

関連があるだけで、うつ伏せに寝かせたからといって、赤ちゃんが必ずしもこの症候群を引き起こすわけではありません。

しかし、赤ちゃんをうつ伏せではなく、仰向けに寝かせたことで発生率が下がったという統計結果も出ているので、うつぶせ寝との関連が指摘されているのです。

乳幼児突然死症候群の原因として考えられているのはうつ伏せ寝の他に、粉ミルク育児、低体重児で両親の喫煙などが挙げられます。また、寒い時期に起こりやすいとされています。

特に危険とされているのが喫煙で、この原因に関しては喫煙している両親としていない両親を比較し、喫煙をしている方が発生率も高いというデータがあるほどです。

窒息してしまうことも

乳幼児突然死症候群以上に心配されるのが、赤ちゃんの窒息です。うつ伏せで寝てしまうと、仰向けで寝るよりも口や鼻が、ベッドや毛布、敷いたタオルなどで塞がってしまいやすく、窒息する危険性があります。

特に新生児の場合には、前述にもあるように首もすわっておらず、寝返りもマスターできていませんから、苦しくても自分で姿勢を変えることはできない分、窒息のリスクが一番高いです。

現実に、赤ちゃんをうつ伏せで寝かせたことで、窒息死してしまったという事故が過去に多くかありますので、気を付けるようにしましょう。

リスクだけじゃない!?うつ伏せ寝のメリット

赤ちゃんをうつ伏せで寝かせることにリスクが伴うことを考えると、うつ伏せで寝かせない方が良いような気がしてきますが、寝返りをマスターすると、ママが気付いた時にはうつ伏せに寝ている赤ちゃんは多いです。

時期としては生後5~6ヶ月、早ければ3ヶ月で寝返りを始める赤ちゃんもいます。また、うつ伏せはデメリットだけでなくメリットもあり、ママ自身がうつ伏せに赤ちゃんを寝かせることも増えてます。

うつ伏せのメリットに関しては以下の通りになります。

成長を促す

うつ伏せにさせる時間も作ることで仰向けにしか寝かせていない赤ちゃんよりも、首のすわりや寝返りを早く始める傾向があるとされています。

これは、仰向けでは使用しない肩や首などの筋肉をうつ伏せの姿勢では使うことになるので、運動機能がバランス良く発達することが理由に挙げられます。

頭の形が綺麗になる

触ってみるとわかるのですが、人によって頭の形は微妙に違います。実は、この頭の形は新生児から生後数カ月頃に寝ていた時の姿勢も、少なからず影響しています。

理由としては、この時期の赤ちゃんの頭はとても柔らかいため、仰向けの状態で、頭を動かさずに同じ姿勢で寝ていると、頭の形が歪んだり、後頭部が絶壁になることがあります。

その点、うつ伏せは頭が上になり後頭部が圧迫されることがありません。また、頭の向きを左右バランスよく変えられるので、綺麗な頭の形になります。

うつ伏せを練習するならいつから!?

先にも触れたようにうつ伏せに赤ちゃんを寝かせるのであれば、目安として1歳を過ぎ頃が望ましいとされています。

しかし、それは寝る時のことで、うつ伏せの練習であれば、新生児から低月齢と呼ばれる生後3ヶ月頃から始めても良いという意見もあります。

実際、生後3ヶ月以上になってから練習をしようとすると、嫌がる赤ちゃんもいることがわかっています。

また、メリットにもあるようにうつ伏せになることで、仰向けでいるだけの赤ちゃんよりも首のすわりが早くなるなど、赤ちゃんの運動にも良いので、赤ちゃんの様子を見ながら、練習は生後1ヶ月ごろから少しずつ始めてもいいでしょう。

うつ伏せの練習のやり方と行う際の注意点

うつ伏せの練習のやり方と行う際の注意点

赤ちゃんにうつぶせの練習をするのは良いという意見もあるとはいえリスクがあることに変わりはありません。

そのため、練習を行う際には赤ちゃんから目を離さないだけでなく、いくつか注意点を踏まえた上で行うことが大切になります。

うつ伏せ練習に際して、注意したいことは以下の通りです。無理をしない程度に、赤ちゃんと楽しく練習をしてみましょう!

うつ伏せの練習の仕方

基本的な練習の流れとしては、赤ちゃんの腕や足を持って仰向けの状態からクルンとうつ伏せ、その状態からまた仰向けにするといった繰り返しが練習方法になります。

最初は不安もあると思いますので、初めのうちはママが抱っこしたまま一緒に仰向けになり、そのまま赤ちゃんを横にずらすようなイメージでうつ伏せにしてみましょう。

練習中、仰向けから動かす場合には片手で首と肩を持ち、残りの片方の手のひらでお腹を優しく支えてあげながら、ゆっくりうつ伏せにしてあげて下さい。

反対に仰向けに戻す時は、股の間に手を入れてお腹を支え、もう片方の手で頭を支えた上で、ゆっくりと戻します。

赤ちゃんを仰向けからうつ伏せ、うつ伏せから元の状態に戻す際には、くれぐれも身体を捻ることがないように注意しましょう。

また、、首が据わる前の赤ちゃんは新生児から練習を行う場合、首の向きを変えることができないので、ママが横向きにしてあげることも大切です。

うつ伏せの練習を行う際の注意点

うつ伏せの練習ですが、必ず赤ちゃんの機嫌が良い時に行い、時間も最初は10秒程度の短い時間で仰向けの状態に戻してあげることが大切です。

初めのうちは回数も1日1回にしましょう。慣れてきたら徐々に、時間を延ばしていきます。目安としては次に1分位、その次に3~5分いう間隔で、回数も2、3回と増やしていくと良いです。

ただし、赤ちゃんが苦しそうな素振りを見せたり、機嫌が悪い、もしくは練習中に具合が悪くなってしまうようであれば、その日の練習はやめてあげるようにして下さい。

練習環境を整えよう

何度もいうように、低月齢の頃の赤ちゃんは首もすわっておらず、寝返りもマスターしていません。その時期に練習を行う場合には危険性も増しますので、練習をする前に環境を整えてあげることが大切です。

人形やタオル、ガーゼなど赤ちゃんの顔の周りに物を置かないのはもちろんのこと、布団やマットレスの柔らかい素材もNGになります。

物が顔の周りにあることで、赤ちゃんの鼻や口を塞いでしまう恐れがあります。さらに、柔らかい素材は赤ちゃんがうつ伏せになった時に顔が沈みやすく、窒息のリスクが高くなるとされています。

同じような理由でシーツがたるんでいるのも良くないです。また、机は、練習の際には窒息の原因になる危険性があるので使用を控えるか、布団と同様に固めの物を使用しましょう。

衣服に注意しよう

柔らかい素材の布団や枕、人形などが顔の周りにあると赤ちゃんが窒息してしまう可能性があるのは前述にある通りですが、同じ理由で注意して欲しいのが赤ちゃんの身に付けている衣服です。

練習中に、首元が緩い服など動くと頭の方へ上がってきてしまうタイプは、ふとした際に、赤ちゃんの口元を塞いでしまう恐れがあります。

鼻や口を塞いでしまうだけでなく、首元に巻き付いてしまう可能性もあることからフード付きのタイプもおススメできません。

そのため、練習をする時は首元の詰まったタイプの衣服、もしくは首元のすっきりしたタイプの衣服を選びましょう。

大人に比べて赤ちゃんの体温は高く、上手にコントロールできませんので、衣服や室温を慎重に調節してあげましょう。練習の際の注意点をいくつか挙げましたが、赤ちゃんの様子を見ながら行っていきましょう。もちろん、赤ちゃんが嫌がるようであれば無理に練習させる必要はありません

メリットデメリットを踏まえた上で、赤ちゃんとのふれあいの1つとして考えて下さい。また、練習を行う際には絶対に赤ちゃんから目を離さないようにして下さいね!

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監修:成田 亜希子(医師)

プロフィール:弘前大学卒業後、内科医として地域医療に従事。その傍ら、保健所勤務経験もあり、国立保健医療科学院での研修も積む。感染症や医療行政にも精通している。プライベートでは二児の母。

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