誤飲対策

たっちが出来たら要注意!意外と多い誤飲事故と対策法



早い赤ちゃんだと、生後6~7ヶ月から何かにつかまって立ち上がる「たっち」をするようになります。

「たっち」までできればすぐにヨチヨチ歩き出しますし、パパやママは我が子の目覚しい成長を毎日楽しみにする時期です。

赤ちゃん自身も、立ち上がることによって今までと違う世界が広がり、好奇心いっぱいの時期になります。

ねんねの時期は考えられなかったことが、ある日突然できるようになって大人はびっくりすることも多いですが危険なこともでてきます。

そこで今回は、

・「たっち」ができたら、どんなことに気をつければいいの?
・なにが近くにあると危ないの?
・赤ちゃんがなにか飲み込んだみたい!病院に行ったほうがいいの?

といった方に、誤飲事故が起こらないように周りの大人はどんなことに気を配ればいいのか、誤飲事故の原因と対策法について詳しくご紹介します。

誤飲事故の原因

赤ちゃんが食べ物以外のものを口にして、そのまま飲み込んでしまう誤飲事故が後を絶ちません。

飲み込むものによっては命に関わる危険があるので、パパやママは日頃から赤ちゃんが誤飲しないように色々と気をつけているはずなのですが、家庭内や家庭外でも誤飲事故が起こっています。

特に赤ちゃんが「たっち」ができる1歳前の時期の誤飲事故が多いのです。1歳未満の事故が全体の約7割というのですから、危険な時期といっても過言ではありません。

赤ちゃんの身体と心の発達

誤飲事故の大きな原因は、危険なものを赤ちゃんの近くに置いていたことだけではありません。誤飲事故は、赤ちゃんの身体と心の発達に原因している部分が多いのです。

生まれて半年までの赤ちゃんは目の前にあるものだけで好奇心が満たされますが、生後5~6ヶ月ころの赤ちゃんは、心がどんどん発達してきて周りのものへの関心がより一層強くなります。

赤ちゃんは口に入れて確認

ものを手で触わるだけでなく、口に入れてそのものがどういうものは確認しようとします。

口に入らないものは、舐めてしゃぶって感覚を確かめますが、赤ちゃんの口にすっぽり入るものなら赤ちゃんは口にすっぽりと入れてそのものがどんなものか確認しています。

そして、口に入るものはすべて食べられるという認識を持っていますので、そのまま食べ物以外のものを飲み込んでしまうのです。

赤ちゃんの好奇心

口に入っても食べ物ではないということが分かる時期になると、誤飲事故は減っていきます。

誤飲事故の原因は、赤ちゃんの心の発達がまだまだ整っていない時期であるにも関わらず、たっちなどで身体を自分の意思で動かせるようになった、好奇心いっぱいの状態であることで多発すると考えられます。

周りの大人は赤ちゃんのこの時期の状態を良く観察して、周りの環境を整える必要がありますし、ほんのちょっとでも目を離すときは、赤ちゃんが移動できると考えられる範囲の安全確保を確実に行うことが重要です。

誤飲事故の予防対策

誤飲事故が起こるのは、大人がほんのちょっと赤ちゃんから目を離した間の時間です。

しかし、普通の暮らしをしている人にとって、たとえ赤ちゃんが家庭内にいても24時間ずっと監視している状態をキープできる人はいません。

目を離さざるを得ない時間は誰にでもあるわけですが、なるべく誤飲事故が起きないように赤ちゃんの移動できるであろうと予想できる範囲には、危険なものは完全に手の届かない場所に移動させることが大切です。

どのように誤飲事故を予防すればより安全な環境が保たれるのでしょうか?以下の点に注意してみましょう。

・ 誤飲の危険のあるものは手の届かない場所へ移動する
・ 部屋をシンプルにする
・ 引き出しや戸棚にロックをつける
・ テーブルの上は赤ちゃんが絶対に手が届かないことを確認する
・ 部屋に土の入った観葉植物を置かない
・ 大人のカバンを放置しない
・ 上の子のおもちゃや行動に気をつける
・ サークルやケージを使って赤ちゃんが移動できないようにする

誤飲チェッカーを利用する

生後半年を過ぎてくると、赤ちゃんは手にしたものを口に何でも入れてしまいます。

この時期から3歳くらいの子供は誤飲の危険があるので、あらかじめ誤飲の原因となるものを大人が判断し、徹底的に手の届く範囲から排除することにより誤飲事故を防止できます。

そのために、誤飲チェッカーというものがあります。1つ500円くらいのものですが、チェッカーの中にものを実際に入れてみてすっぽり入るようならば、赤ちゃんが誤飲する可能性があるものであると判断できます。

チェッカーの他に、誤飲防止ルーラーという楕円形の穴のあいたチェッカーがあります。行政機関によっては無料で配布している自治体もあるので、問い合わせてみて一つ一つ誤飲の可能性を認識しておくとよいでしょう。

>>誤飲チェッカー・誤飲防止ルーラー

誤飲しやすいものとその対処法(特に危険なもの)

赤ちゃんが誤飲して至急病院へ連れて行った方がよいものと、焦ってすぐ吐かせようとしがちですが、吐かせないほうがよいものもあります。どんなものがあるのか見ていきましょう。

タバコ

赤ちゃんの誤飲事故で一番多いのはタバコの誤飲です。赤ちゃんが口に入れた状態ならば、急いで口の中のタバコを取り出して、きれいに吐かせましょう。

タバコを既に飲み込んでしまっている場合は、落ち着いて、赤ちゃんがどの程度タバコを飲み込んだ可能性があるか考えてみましょう。

タバコの場合は、赤ちゃんでも簡単に飲みこんでしまいますが、2センチよりも多く飲み込んでしまっていると考えられる場合は至急病院へ駆けつけましょう。

タバコの場合は、タバコに含まれているニコチンが赤ちゃんの体内吸収されてしまうことが心配されます。

消化器官でニコチンが吸収されないように、安易に水やミルクを飲ませないようにしましょう。

飲み込んだタバコが2センチ未満ならば、家で赤ちゃんの様子をよく観察して、4時間以上はしっかり様子をみます。

具合が悪そうにしていたり、嘔吐しだすとタバコの影響が考えられますので至急病院へ連れて行きましょう。判断がつかず、心配な場合は病院で受診した方が安心できますのでよいかもしれません。

灰皿の水

灰皿でタバコを吸って、水をかけて火を消したり、ジュースの缶などを灰皿代わりにしてタバコをする人がいますが、赤ちゃんがいる家庭では厳重な注意が必要です。

タバコの成分の溶け出した水は、タバコ本来よりもニコチンが溶け出しているので、赤ちゃんが飲んでしまった場合、早い段階でニコチン中毒になる可能性があります。

少量でもタバコの成分が溶け出した水分を飲んだ場合は、早急に病院へ連れていきましょう。

ボタン電池

ボタン電池も誤飲しやすいものです。かなり小さいものもあるので赤ちゃんが口に入れやすいですし、飲み込むことも簡単です。

アルカリ電池やリチウム電池は食道や胃、消化器官の壁に穴を開けてしまうほどの威力があります。

特にリチウム電池は短時間でも影響がありますので、飲み込んだ場合はすぐに病院に連れて行きましょう。

病院に行ったときに、どんな電池をどれぐらい前に飲み込んだのかをきちんと医師に説明しましょう。

飲み込んでから時間が経ってしまうと、電池から放電された熱で臓器がダメージを受けます。最悪の場合、死亡事故にもなりますので、救急車を呼んで対応してもらってよいレベルです。

もし、電池を飲み込んだかどうか分からない場合でも、早急に病院にいってレントゲンをとって確認してもらいましょう。

ボタン電池などは基本的に大人も危険であることが分かっているので、部屋に放置している場合は少ないのですが、結果的に赤ちゃんの誤飲事故が多いということにはやはり大人の油断があります。

子供のおもちゃの中に入っているものを赤ちゃんが取り出してしまったり、リモコンや体温計などに入っている電池を見事に取り出してしまうのが赤ちゃんです。

大人が電池交換などをしている場面を何気なく観察しているので、細心の注意を払いましょう。

大人が普段飲んでいる薬はカラフルですし、おいしそうなお菓子のようなものもたくさんあります。ついつい口に入れたくなるのが赤ちゃんというものです。

パッキングしてあるから大丈夫などと油断していては、簡単にある日突然薬を出されてしまいます。

飲み込んでしまった薬によって対応は違いますが、対処法としてはまず家で吐かせるようにしましょう。

吐かない場合は、水などの水分を飲ませてから病院に連れて行きましょう。病院ではどんな薬を飲んでしまったのかがわかるように実物があれば持参するようにします。

ガソリン・灯油

ガソリンや灯油、石油製品などを誤飲した場合、何もしないでそのまま病院早急に連れて行きましょう。水も何も飲ませてはいけません

牛乳などはかえって成分を体内に吸収しやすくします。また、吐かせることもしてはいけません。石油類は吐かせることで気道や気管を傷つけます。

とにかく何もしない!これが鉄則です。

針などの金属

針や画びょう、釘、クリップなど先の尖ったもの、複雑な形をしているものを飲みこんでしまった場合は、大人が指を入れても取れないようであれば、至急病院に行って処置してもらいましょう。

出血している場合は救急車で病院へ向かいましょう。

アルコール

赤ちゃんがアルコールを飲んでしまった場合は、まずはできるだけ吐かせます。その後水や牛乳などを飲ませて、胃の中のアルコールの濃度を下げます。

大量にアルコールを飲むと急性アルコール中毒になりますので、病院に連れて行きましょう。少量の場合は家で様子を見ます。

強アルカリ性・強酸性洗剤

牛乳や卵などを飲ませて胃に粘膜を作って吸収しにくい状態にしましょう。無理に吐かせようとせずに至急病院へ連れて行きましょう。

マニキュア

ママがマニキュアを塗っているのを見ていると、ついつい触りたくなってしまい誤飲する危険があります。

非常に毒性が強いので何も吐かせず、何も飲ませずに至急病院に連れて行きましょう。3ml以上飲んだ場合は危険ですので、救急車を呼んで対応しましょう。

除光液

固まったマニキュアを溶かすほどの成分なのでかなり危険です。特にアセトンという成分が危険ですので、吐かせず、何も飲ませない状態で病院を受診して胃洗浄を受けましょう。

誤飲してもすぐに病院に駆けつけないでよいもの

赤ちゃんが誤飲しても、口の中を水でゆすいだりきれいにしてあげるなどして様子を見守ることでも大丈夫なものもあります。時に病院で受診した方がよい場合もありますので見ていきましょう。

紙類

よく赤ちゃんが食べてしまうものに紙があります。ティッシュペーパーなどは誰でも一度や二度誤飲させた経験があるのではないでしょうか。

口の中からとれるものは取り除き、それ以上は無理には吐かせずに様子を見ましょう。

石鹸

普通の石鹸ならば、口をしっかり水でゆすいでから、牛乳、卵を飲ませて胃に粘膜ができるようにしましょう。特にその後、元気そうな様子ならば問題ありません。

砂場で遊ばせていれば、砂を口に入れることはよくあります。食べても決して美味しいものでないので赤ちゃんも次から次に砂を食べることはないはずです。

水で口をきれいにしてから数日間は、赤ちゃんの様子を見守りましょう。

乾燥剤

乾燥剤も誤飲される場合が良くあります。どうしてもおいしそうに見えてしますし、お菓子などのパッケージに食べものと一緒に入っているので食べたくなります。

乾燥剤の中でもシリカゲル系のものは特に問題ありませんが、塩化カルシウムや生石灰は牛乳や水を飲ませてから病院へ連れて行きましょう。

シャボン玉液

シャボン玉あそびをしていてつい、息を吐くべきところを吸ってしまって、液を飲んでしまうことも良くあります。

少量であれば問題ないので口をゆすいで様子を見ましょう。下痢などの症状が見られた場合はすみやかに病院で受診しましょう。

コイン

ママの財布を触っていて、ついついコインを飲んでしまったという場合は、2~3日様子を見ましょう。

ほとんどの場合はウンチと一緒に体外に出てきますので心配ありませんが、出てくる様子がないときは病院でレントゲンを撮って確認してもらう必要があります。

また、プラスティック製品も同様の扱いでウンチと一緒に出てこない場合は病院へ行きましょう。

判断がつかないときは?

誤飲したことで、救急車を呼ぶ必要があるものと、家で様子を見るものという具合に対応にも差が大きくあります。

少量だと問題ないと書いてあっても、どれぐらいが少量なのか、体に影響はないかなかなか判断がつきません。

もし、どのような対応をとってよいか判断できないときは、できるだけ早く病院に行きましょう。

むやみに心配して救急車を出動させることに抵抗がある場合は、日本中毒情報センター「中毒110番」に電話してどのような対応をとるべきか教えてもらうとよいでしょう。

状況や誤飲したもの、量などが説明できた場合は、病院へ行くか行かないかという判断や、家での対処の方法を説明してくれます。

また、赤ちゃんが誤飲する前に周りの大人はある程度の知識や対応を事前に想定しておく頭に入れておく必要があります。

市町村での母親教室などでも、一覧表の配布や体験談のお話などもあるところが多いので、参加して予備知識として覚えておくとよいでしょう。

「中毒110番」連絡先: 中毒110番

監修:Etuko(産婦人科歴12年)

プロフィール:産婦人科医は「女性の一生の主治医である」と考える医師のもと看護師として12年勤務。述べ18万人の妊婦さんのサポートにあたる。筋肉、骨フェチで体幹バランス運動にて機能訓練をおこなっています。

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