妊娠中の動悸息切れ

妊娠中の動悸や息切れなど、息苦しく感じる原因と対処法




妊娠初期に入ると、なぜか「息苦しい」と感じることがあります。

肺に問題はなく、お腹も大きくないし、気管支にも問題はないのに何故かと疑問に思うお母さんも少なくありません。

また心臓病など持病がある場合を除いては、息苦しさの出所がよく分からずストレスになってしまう場合もあります。

そこで今回は、

・妊娠中に息苦しくなるのはどうして?
・妊娠中に起こる動悸や息切れの対処法が知りたい!

といった方に、妊娠中に息苦しくなる原因と対処法について詳しくご紹介します。

妊娠中の息苦しさの原因

妊娠中の息苦しさの原因

息切れの原因は何なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

妊娠初期の息切れ

まず、妊娠するとプロゲステロンというホルモンが増えます。このホルモンは妊娠を継続するために必要なのですが、呼吸中枢を刺激するため、動悸や息切れを起こしやすくすることがあります。

そして、妊婦さんの体は胎児に酸素や栄養を運ぶため、血液量が増加するようになっています。血液全体の量が増え、今までの赤血球の数では足りなくなってきてしまうのです。

そのため、鉄欠乏性貧血を発症することが多くなり、それが原因で動悸や息切れを引き起こすことがあります。

鉄欠乏性貧血は、妊娠初期から後期にかけて起こります。めまいや貧血を起こす場合もあるため、普段から鉄分の摂取を心がけるなど注意しましょう。

妊娠中期以降の息苦しさ

妊娠初期はまだお腹の大きさもほとんど目立ちませんが、妊娠週数が経過して子宮がだんだんと大きくなると、横隔膜を押し、肺が圧迫されることで呼吸が苦しく感じられます。

横隔膜の位置が変化して酸素をたくさん取り入れなければならず、息苦しさを感じることもあります。

そして、先ほども触れましたが、赤ちゃんが大きくなってくると血液の量が増え、お母さんの心臓の負担が増えて動悸、息切れになる場合が考えられます。

お腹が大きくなればなるほど横隔膜が押されるので、臨月に近くなるにつれて息苦しさが大きくなってくる傾向にあります。

赤ちゃんの体積が大きくなればそれだけお腹の臓器も圧迫されますから、普段通りに呼吸ができにくくなるのは当然です。また赤ちゃんも生きていますから、大きくなればそれだけたくさんの血液を必要とします。

今まで、妊娠中に息切れを経験したお母さんの割合はおよそ50%です。世の中の妊婦さんの実に半分も経験しているということで、赤ちゃんの健康的な成長に合わせた自然な現象であるとも考えられます。

息苦しさの症状

息苦しさの症状

ちょっと動悸がする、あるいは少し動いただけで息切れする、中には血流が悪くなり鉄分不足や貧血を生じる場合もあります。

息苦しさと貧血がダブルで襲ってきては大変ですから、普段から鉄分が不足しないよう注意が必要です。

妊娠初期の段階では妊娠に気づいておらず、気づかないうちに苦しくなってきて倒れてしまう危険性もあります。心当たりがあれば、まめに検査薬などを使って妊娠チェックを行うことが大切です。

妊娠中に息苦しいときの対処法

妊娠中に息苦しいときの対処法

では、妊娠中に動悸や息切れなどの症状があるときはどうすればいいのか、その対処法を見ていきましょう。

横になる

お腹が圧迫されていると分かっても、妊娠中ですからそれを止めることはできませんし、地道に腹式呼吸や深呼吸をして換気を行うより他はありません。

しかし、体を横にしてみると意外に楽になり、呼吸もスムーズになる場合があります。「立っていて苦しい時は横になる」と考え、無理をせず休憩をしっかり取るようにしましょう。

特に息苦しさは体の左側を下にしてみると効果的といわれています。

少し頭部を高くして、左を下にして寝てみた上で、さらに楽だと思える姿勢を自分で見つけてみましょう。

背中や脚など不安定な部分にはクッションや布団、座布団などを置いてみるなどして、負担のかからない姿勢を作るとさらに楽になります。

どうしても座ることができないときや、座る姿勢が苦しい時は、立ったままで机に頬づえをつく姿勢をとると、肺への圧迫が減り、少し楽になります。

貧血対策

貧血も息苦しさを感じる理由の一つです。妊娠中は赤ちゃんに血液が必要になるため、母体の血液が不足すると大変です。

普段から血液を作る食べ物を摂るようにし、あまりにも酷い場合は食べ物からでは栄養摂取が間に合わないので、鉄材やサプリメントを処方してもらいましょう。

妊婦さんと貧血の関係と妊娠中の貧血への対処法では、貧血の対処法についても詳しくご紹介しています。

姿勢を整える

頭を下にさげて前かがみになると、肺を必要以上に圧迫してしまうのでNGです。

背筋を伸ばして良い姿勢をするようにすれば、姿勢が正されると同時に呼吸器が正常に動きやすくなるので、息苦しさが緩和される効果が期待できます。

特に妊娠前から猫背気味の方は、普段から胃や肺を圧迫するクセがつきやすいので、妊娠中から背筋を正して、お腹が大きくなってきた時の腰痛にも対応できるよう準備しておきましょう。

上半身を起こして寝る

ベッドや布団の下に座布団などを入れ、上半身が軽く持ち上がる格好で眠ると、子宮が持ち上がって肺を圧迫するのを和らげることができます。

仰向けではつらいので、横向きに寝ても良いですし、横向きの体勢から脚を伸ばしてみたりしても良いでしょう。

仰向けよりも横向きの方が腰痛は緩和されると言われていますので、上半身を起こした色々な姿勢を研究してみましょう。

むくみを予防する

息苦しいのと同時にむくみなどが発生している場合は、体内の血液や体液の循環がスムーズでないことが考えられます。

妊娠中にむくんでしまうのは仕方のない部分でもありますが、予防策としては普段からマッサージをしたり、マッサージ器具を使って足をもみほぐす、入浴中に軽いストレッチをするなど、適度に体を動かしてみましょう。

超簡単!妊娠中のむくみ解消法では、むくみに悩む妊婦さんに簡単なむくみ解消法をご紹介しています。

酸素を十分に取り入れる

息苦しさを感じたら、まずはゆっくり深呼吸をしてみましょう。いつもの倍の時間をかけて息を吸い、吐くだけでも苦しさを和らげる効果が期待できます。

息苦しいまま放っておくと、だんだん不安になってストレスも溜まりやすくなりますから、ぜひ深呼吸や腹式呼吸の方法を知り、いつでも使えるようにしておいてください。

張り止めの薬を変えてもらう

お腹の張りを止める薬を処方してもらっている場合、副作用として息苦しさが出る場合があります。その時は医師に相談し、別の薬や方法がないか聞いてみると良いでしょう。

血流を促進する

普段から体を冷やさないよう心掛けるだけでも、息苦しさを予防することができます。

体を温める食材を摂るのも良いですし、入浴(長湯はNG)や足湯などもリラックス効果があっておすすめです。

足湯なら、フットバスもしくは洗面器、バケツなどに少々熱いと感じる温度のお湯を入れ、足を入れておくだけで体が温まり、血行がよくなります。

動悸を防ぐだけでなく、リラックス効果も期待できます。

まとめ

まとめ

妊娠中の息苦しさは、つわりや体のだるさとはまた違った症状であり、人によってはほとんど苦しさを感じない場合もあれば、かなり呼吸が乱れる場合もあって千差万別です。

妊娠経験者の他の人と比べて、「少しおかしいかも」と落ち込まず、自然な反応と考えましょう。

妊娠するということは、普段とはまったく違った状態であるとも言えます。また、出産すれば驚くほど楽に呼吸ができるようになりますから、延々と苦しさが続くわけではありません。

体の変化に戸惑いを感じても、それは一時的なものと理解して割り切ってしまえば楽になります。

ご紹介した色々な対処法を試してみても、まだ息切れが収まらない場合は産婦人科を受診し、悩みを相談してみましょう。

一人で抱え込んで対処するとだんだん不安になってきてしまいますから、看護師さんや助産師さんなども含め、多くの人に相談にのってもらうことをおすすめします。

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