稽留流産の原因と手術方法

稽留流産の原因と手術方法について!基礎体温に変化は出る?




妊娠したママは、出産を迎えるまでしっかりと自分の体の健康と赤ちゃんの健康を守っていかなくてはなりません。しかし、何らかの形で流産という結果を迎えてしまうママもいます。

流産にはいくつか種類がありますが、稽留流産とはどのような状態なのでしょう。

そこで今回は、

・稽留流産と流産は違うの?
・どうして稽留流産になるの?
・稽留流産の手術の流れを知りたい!

といった方に、稽留流産の症状や原因・手術の方法などについて詳しくご説明します。

稽留流産(けいりゅうりゅうざん)とは

稽留流産とは

稽留流産とは胎児の心拍などが止まってしまい、そのまま体の外に排出されず、子宮内にとどまっている状態のことをいいます。

胎児の心拍が止まり子宮内にとどまる

流産をしてしまうと、出血とともに体の外へと自然に排出されるケースもありますが、稽留流産は子宮内に胎児がとどまったままになってしまいます。

また、胎盤などもそのまま子宮内にとどまっていますので、手術をして体の外にださなければなりません

心拍が停止してから子宮内にとどまる時間が長くなってしまうと、子宮への影響が大きくなります。

さらに、いずれは大出血を伴い進行流産へと移行してしまうケースもあります。

子宮内で胎児の腐敗が進んでしまうと、その後の妊娠ができなくなる可能性があり、手術が必要です。

繋留(けいりゅう)とは違った意味を持つ

稽留流産をあらわす際に、繋留といった文字を記載するホームページもあります。しかし、繋留というのは、あくまでも胎児を繋ぎ留めるといった意味を持っていますので、稽留流産とは少し意味が違います。

稽留流産は子宮内に胎盤や胎児がとどまるといった意味を持っており、つなぎとめるといった意味ではありません。

稽留流産の症状は?

稽留流産の症状

流産はさまざまな症状がでますが、繋留流産に関しても何かしらの症状があらわれ、早期発見することができるのでしょうか?

無症状のケースがほとんど

稽留流産が起きていても、基本的には症状がありません。出血を伴なったり下腹部が痛くなるなどといった症状がないので、ママは気がつかないまま過ごしてしまうことがほとんどです。

そのため万が一お腹の中で胎児の心拍が止まっていても気がつかず、次の定期健診または妊娠検査などで発覚し、そこでママも初めて事実を知ることになります。

つわりなども継続する

出血などもなく、さらには胎児や胎盤などが子宮内にとどまったままとなりますので、稽留流産が起きていても、つわりなどの妊娠継続の症状が続くことがあります。

いつもと変わらずにつわりが起きている状況ならば、当然ママは自分の中で稽留流産が起きているとは思いません。ですので、病院で初めて事実を知ったときのショックは本当に大きなものとなってしまうのです。

発見は定期健診が多い

稽留流産の発見は、病院での健診がほとんどです。たまたま体調が悪く、定期健診以外のタイミングで受診したなどというケースでなければ、自ら稽留流産を発見する、もしくは自覚するということはないのです。

大きな出血を伴い、胎児や胎盤が体の外に出てくるという流産の場合は、進行流産となり、稽留流産とは違った症状となります。

稽留流産による手術

稽留流産による手術

稽留流産が起きてしまうと、子宮内に残っている胎児や胎盤組織などを取りださなければなりません。

そのままお腹の中にとどまる時間が長いと、癒着を起こしたり腐敗が進んでしまうことになります。

そのため手術が必要になりますが、手術は基本的に日帰りではなく、前日から入院をして手術についての処置を行うところから始まっていきます。

クリニックでも説明を受けますが、前日からの入院が必要になりますので、ご家族の協力などを得ましょう。

前日に入院をする

前日に入院をして体調を整えるのはもちろんですが、手術に向けて子宮口を広げるための処置を行います。

ラミナリアという海藻を使った器具などを子宮の入り口に挿入し、体液を吸収することによって、ラミナリアが少しずつ大きくなり、子宮口を徐々に開いていきます。

手術に向けての準備をする

ラミナリアなどを使用して準備を進めていくことになりますが、手術は麻酔をしますので食事なども取らず、とにかく体を休めるといった安静を優先していきます。

血圧についてのチェックや体調のチェックなどを行いながら、翌日の手術に備えていくことになります。

全身麻酔による手術が大半です

手術当日は基本的に全身麻酔になることが多く、局部麻酔などを使用する病院は少ないです。

全身麻酔となるとそれだけで不安ですが、しっかりと患者さんの体重などを把握した上で麻酔の量を調節しますので、麻酔に対する過度な恐怖は禁物です。

手術そのものは5分から10分程度で終了するものですので、使用する麻酔量もさほど多くはありません。

長時間にわたり眠ってしまうようなものではなく、長くても20分から30分程度で自然に目が覚める麻酔方法です。

また、病院によっては全身麻酔をする前の段階で神経麻酔を注射し、その後全身麻酔を吸引するといった方法をとる場合もあります。

術後は半日ほどで退院となることが多い

手術が終了した後は、しばらくすると目が覚めますが、すぐには体を動かすことができません。

また、出血してしまうこともあるので半日ほど病院で休み、退院前に一度ドクターによるチェックを受け、そこで出血量など大きな問題がなければそのまま退院となります。

患者の希望や病院の方針によっては、手術の当日も1日入院することがありますが、ほとんどは手術当日に退院できます。

ただし、退院したからといってすぐに体を動かすようなことは避けてください。体の安静を最優先に考えなければなりません。

家事をはじめとして、辛さを紛らわせるため外出するようなことは避けてください。当然ですが退院した直後にお酒を飲んでしまうことも避けましょう

アルコールを摂取すると、出血量が増えたり極端に体調が悪くなり倒れてしまうことがあります。

麻酔からは目が覚めていても、前日から食事をとることができず体力を消耗している状態ですので、無理をすることは控えなければなりません。

手術は痛いの?

稽留流産による手術はお腹を切るといった開腹手術ではなく、子宮入り口を広げての手術です。ですので、術後にお腹の傷口が痛むということはありません。

基本的には全身麻酔なので手術中の痛みを感じることもありません。

術後に関しては下腹部の痛みを感じる方もいますが、動けなくなってしまうほどの痛みを感じることはありません。

また、前日の措置としてラミナリアなどを挿入するときに、人によっては痛みを感じることもあります。

術後にはしばらくの間出血が続きますが、これについてもクリニック側からの説明によって事前に把握することができます。

ただし、1週間2週間と出血がダラダラと続き止まらないようであれば、改めて受診することが必要です。

手術をしないケースもあるの?

稽留流産が起きていても、手術をしないケースがひとつだけあります。それは稽留流産が発見された段階で、進行流産の一歩手前であったという場合です。

胎盤などは子宮内から離れており、体の外に出ようとしていた段階で稽留流産が発見されます。

この状況の場合には、子宮内のチェックなどを行い、そのまま自然に排出されるのを待つこともありますが、これは本当に稀なケースですので、基本的には手術を行います。

稽留流産をするとその後妊娠できない?

その後妊娠できない

稽留流産を経験すると、その後も大きな不安に苛(さいな)まれてしまうママも少なくありません。自分の体に何か原因があるのではないかと、自分を責めてしまうママも多いです。

しかし、稽留流産を経験してもその後妊娠をすることは可能です。ただし、あくまでも可能だというだけであり、稽留流産が発見された時の子宮内の状況や、術後の子宮内の回復状況によっては、妊娠が難しくなるケースもあります。

以前は稽留流産の手術を行う際に子宮内に傷がついてしまい、これが原因で不妊症になるというケースがありましたが、近年ではエコーによる画像をはじめとして、画面を通じて子宮内を目視しながらドクターが手術を行う場合がほとんどです。

そのため、手術によって子宮内に傷がついてしまうということも非常に少なくなりました

稽留流産の後でも妊娠できる可能性はしっかりと残っていますので、その後の体の回復に努めていきましょう。

稽留流産の原因は?

稽留流産の原因

稽留流産が起きてしまった時には手術が必要です。手術方法に関しては、病院からインフォームドコンセント(医師などから診療内容などについて十分な説明を受け、理解した上で合意すること)が行われますが、誰でも不安になってしまいます。

このような形で手術を受けるのは、ママにとってもご家族にとっても非常に辛いものです。稽留流産が起きてしまう原因は何が考えられるのでしょうか?

染色体の異常によるもの

稽留流産は受精卵の染色体そのものに異常があったというケースがほとんどです。

もともと着床する段階で染色体に異常があったため、着床などがうまくいかず、その後、子宮内で胎児がしっかり育たなかったということです。

子宮内の組織異常

受精卵ではなく、子宮内の組織異常が発生してしまうこともありますが、これは子宮そのものに問題があるのではありません。

胎盤などが作られる過程の中で、どこかの組織に異常が生じてしまい、着床がうまくいかなかった、もしくは着床後の受精卵がうまく育たなかったという原因も考えられます。

私生活による原因

稽留流産はその大半が子宮内や受精卵の染色体異常などによる原因となります。

しかし、唯一私生活の中でも原因と考えられているものがあります。それが喫煙です。

元々ヘビースモーカーだったママが、妊娠初期の段階でも妊娠に気がつかず、たくさんのタバコを吸ってしまった、さらには妊娠に気が付いていてもタバコを止めず喫煙を続けてしまった、などのケースで稽留流産を起こす原因となることがあります。

喫煙は血流を妨げてしまうことが分かっており、妊娠中に喫煙をすることによって子宮内へと流れる血液が少なくなります。

これは結果として胎盤に供給される栄養素そのものが少なくなることを意味しています。

その結果として胎盤がしっかり作られなかったもしくは、胎児がしっかりと育たなかったということに繋がってしまいます。

稽留流産と基礎体温について

稽留流産と基礎体温

稽留流産は子宮内で胎児が成長しないので体が妊娠している状況ではなくなります。そのため、稽留流産が起きた場合には、基礎体温にも変化があらわれるだろうという説があります。

必ずしも基礎体温は下がらない

稽留流産が起きた場合でも基礎体温が下がらないことがあり、必ずしも基礎体温が下がるわけではありません。

心拍が停止してしまった後でも、胎盤や胎児などは子宮内に残りますので、分泌されている妊娠ホルモン量などは変わらず妊娠を維持しようとしている体は、高温期がそのまま続いてしまうケースもあります。

自分を責めずに前向きに

自分を責めずに前向きに

稽留流産が起きてしまう原因は、私生活における極端な喫煙以外は、染色体の異常や子宮内組織の一時的な異常などです。

そのため、万が一稽留流産が起きてしまっても、自分を責めず前向きに生活していくことが重要です。

流産が起きてしまうとママはどうしても自分を責めてしまいがちですが、ストレスは体の回復を妨げてしまうことにもなります。

自分を責めるのではなく、今後また妊娠できるように、心も体もゆっくり回復して生活していけるのが一番です。もう妊娠することができないなどと早期に諦める必要はありません。

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