妊娠後期の血圧

妊娠後期は血圧の上昇に注意!血圧の正常値や高血圧のリスクとは




妊娠後期は、血圧が上昇してしまうことを防いでいかなければなりません。

もちろん妊娠初期や中期でも同じことがいえるのですが、特に妊娠後期は血圧が上昇することによって非常に大きなリスクを伴ってしまうことになります。

そこで今回は、

・妊婦検診で必ず血圧測定を行うのはなぜ?
・妊娠後期に血圧が上がるとどんなリスクがあるの?
・妊娠後期の高血圧を改善するには?

といった方に、妊婦検診で血圧測定を行うのはなぜなのか、血圧が上がるとどんなリスクがあるのか、妊娠後期に血圧が上昇してしまった場合にはどうすればいいのかなどについて詳しくご説明します。

妊娠後期の血圧測定における重要性

妊娠後期の血圧測定

妊娠後期の血圧測定における重要性について、詳しくご存じではない妊婦さんもいるようです。

妊娠初期から必ず血圧測定を行っていくものですが、妊娠後期は血圧が上昇してしまう妊婦さんも少なくありません。

妊娠後期に血圧測定を行い、どんなことをチェックしているのかを以下でお話していきましょう。

妊娠高血圧症候群の早期発見

妊娠後期に血圧が急激な上昇を見せた場合には、妊娠高血圧症候群の疑いがもたれることになります。

妊娠高血圧症候群は、早期発見をすることによって早い段階での対処ができるため、ひどくなってしまうことを防げるのです。

できるだけ早い段階で対策をしていくためにも、妊娠高血圧症候群を早期発見することはとても大切なのです。

動脈硬化や脳梗塞などの早期発見

血圧が高いのはさまざまな病気のリスクが高くなりますが、中でも脳梗塞や動脈硬化などのリスクが高くなるといわれています。

妊娠中は、妊婦さんの体内で水分不足の状態になることも多く、これが原因となり動脈硬化や脳梗塞を引き起こすことも考えられます。

しっかりと毎回の妊婦検診で血液検査を行うことにより、血圧が一定に保たれているかどうかをチェックしているのです。

血圧が高い場合には、前述の妊娠高血圧症候群だけでなく、その他の病気リスクについても詳しい検査を行っていかなくてはなりません。

どんな時に血圧が高いと診断される?

日頃から自分の血圧を意識して生活をする妊婦さんは、少ないといえます。

妊婦検診で血圧測定を行い、ここで初めて血圧が高いといわれるケースがほとんどではないでしょうか。

どのような時に血圧が高いといった診断になるのかを把握することで、万が一血圧が高いと診断された場合にも、自分の中で納得がいきます。

最低が90以上、最高が140以上の場合

血圧の正常値というのは、最低が90以下そして最高が140以下といった一つの目安があります。

ですから、妊娠後期に入り血圧測定を行った際に、最低が90を超えている場合や、最高が140を超えている場合には、血圧が高いという診断になります。

ただし、このように血圧が高いという診断になっても、前日の食事内容などが影響していることもあり、常に血圧が高い状態かどうかを把握することはできません。

そのため、ドクターからある程度の注意を促されることになりますが、その後の生活で気をつけていれば血圧は自然に正常値へと戻っていきます。

尿たんぱくが2回以上継続でプラスマイナス以上になる

上記のように血圧の数値そのものが高ければ、高血圧といった診断を受けることになります。

この他にも、妊婦検診で行われる尿検査によって、尿蛋白がプラスマイナスである場合やプラスといった陽性反応になってしまい、これが2回以上継続される場合には血圧が高いといった疑いがもたれることになります。

尿蛋白が出ているのはさまざまな理由がありますが、その中の一つとして高血圧の症状があり、結果的に妊娠高血圧症候群のリスクが高いといえるのです。

尿蛋白値については、妊婦さんの「尿たんぱく値」プラスマイナスが持つ意味とは?の記事にて詳しくご紹介しています。

妊娠前または中期から慢性高血圧と診断されている

妊娠後期になって、初めて高血圧といった診断を受けるのではなく、妊娠前の状態、さらには妊娠して妊娠中期以降に、慢性高血圧と診断される妊婦さんもいます。

このケースでは常に血圧の高い状態が続きますので、通常の場合に比べ、さらに妊娠高血圧症候群への注意をしていかなくてはなりません。

妊娠後期に血圧が高いとどんな危険がある?

どんな危険がある

妊娠後期に血圧が上昇してしまうことを防ぐのは、以下のようなリスクがあるからです。

妊娠、そして出産は、たくさんのエネルギーを使いますが、可能な限り赤ちゃんが健康に育ち、さらには母体も健康な状態で出産を迎えることが理想です。

しかし、血圧が高くなってしまうことでさまざまなリスクが高くなってくると、赤ちゃんの成長や出産への不安も大きくなってしまいます。

妊娠高血圧症候群のリスク

上でも何度かお話している通り、妊娠後期になって高血圧が続くのは、妊娠高血圧症候群のリスクが非常に高くなります。

妊娠中期までは血圧が正常だった妊婦さんであっても、妊娠後期に入ると体内の水分量などが一気に変わってくるため、この影響を受けて高血圧になってしまうことがあります。

さらにはそれが続き、最終的には妊娠高血圧症候群へと移行してしまう場合があるのです。

妊娠高血圧症候群のリスクは以下でお話していきますが、妊娠中はもっとも避けなければならない症状の一つとなっています。

高血圧で倒れてしまう危険

血圧の高い状態が続くと、自分で意識的に落ち着くというのが難しくなり、高血圧が原因で倒れてしまうことがあります。

外出先で少し驚いたという経験や、その他にもイライラしてしまうといった状況が続いた時には、血圧が高くなり心拍数上がってくるのですが、妊娠後期に高血圧の状態が続いていると、驚いたり、興奮した際にはさらに血圧が高くなるため、この影響によって突然倒れてしまうことがあるのです。

妊婦さんが倒れてしまえば、もちろんお腹の赤ちゃんへの心配も大きくなってしまいます。

また、妊婦さんが倒れてしまうことで破水をしてしまうといったリスクや、その他にも怪我をしてしまい、出産に悪影響を与えるというリスクまで考えられます。

妊娠高血圧症候群はなぜ怖い?

妊娠後期の血圧上昇が続くのは、妊娠高血圧症候群のリスクが高くなるため、正常値となる血圧を維持していかなくてはなりません。

妊娠高血圧症候群というのは以前、妊娠中毒症と呼ばれていたものです。

しかし、近年では妊娠高血圧症候群といった名称に変わり、一つ一つのリスクについてもしっかりと妊婦さんが認識しておかなければなりません。

妊娠後期は羊水の量も増え、さらにはお腹の赤ちゃんへと送る水分が多くなるので、妊婦さんの体は水分が少なくなります。

それによって妊娠高血圧症候群になってしまうこともあるので、妊婦健診の度に血圧測定をすることは非常に大切なのです。

早産のリスクを高める

妊娠高血圧症候群になってしまうと、早産のリスクが高まるといわれています。

血圧の高い状態が続き、胎盤や子宮の機能が低下してしまうことで早産につながってしまうケースがあります。

肥満になり出産が難産になる

高血圧が続く生活というのは、塩分の濃いものや味の濃いものばかりを食べているという裏返しでもあります。

このような食生活、さらには甘い物を好んで食べてしまう食生活は、肥満につながります。

妊婦さんの極端な体重増加は、出産時に難産になってしまうケースが多く、このような部分からも、血圧には注意しながら体重管理を行っていかなくてはなりません。

胎児への栄養が行き届かなくなる

血圧が高くなり、子宮や胎盤の機能が低下すると、お腹の赤ちゃんに対する栄養素を送るための機能も低下することになります。

高血圧の状態は血液がサラサラではなく、ドロドロとした状態に近づくため、きれいな血液で赤ちゃんに栄養を送ることが難しくなるのです。

しっかりと栄養が行き届かなくなれば、赤ちゃんが大きく成長しないまま未熟児なってしまうというケースや、その他にも脳に先天的な障害を持ってしまうリスクも高くなることがわかっています。

妊婦さんへの直接的なリスクもある

妊娠高血圧症候群のまま出産を迎えることは多くのリスクがありますが、その他にも妊婦さんに対する直接的なリスクもあります。

出産を迎える際には生命への危険が及ぶこともあり、妊娠高血圧症候群の場合には、腎臓機能や肝臓機能が低下し、脳に届く血液の流れが滞ってしまうのです。

その結果として、出産中に痙攣や意識障害を起こしてしまう、子癇発作(しかんほっさ)を起こしてしまうことも考えられています。

妊娠後期の血圧に気をつける生活とは?

気をつける生活

妊娠後期は血圧に注意しながら生活をしなければならない理由が、お分かりいただけたでしょうか?

妊娠高血圧症候群を防いでいくために、血圧が上昇しない生活をしていく必要があります。具体的にどのような生活をしていくのが良いのか見ていきましょう。

塩分の濃いものを控える

直接的に血圧に関係するものとして、塩分の濃い食事が挙げられます。

お醤油や味噌、その他にも塩などをたくさん使った味付けは控え、素材の味が楽しめるようなメニューを選んでいきましょう。

脂っぽいものを控える

脂っこいものばかりを食べてしまうのも、血圧が上がってしまう原因を作ります。

揚げ物や油をたくさん使った炒め物、さらにはラーメンなどといった食事を控えるとともに、油脂をたくさん使っているスイーツなども控えましょう。

水分の補給をこまめに行う

妊娠後期の妊婦さんの体内は、水分不足になってしまうことが多くなります。

そのため、こまめに水分補給を行うことが大切です。一度にたくさんの水分を摂取するのではなく、こまめに水分を摂取することで血液がサラサラの状態が維持できます。

また、さまざまな臓器の機能などが低下することを防ぐため、血流が滞り、赤ちゃんへの栄養素が行き届かなくなってしまうようなことも防いでくれます。

水分補給をする際には、糖分の多い物ではなく、糖分やカフェインなどが使われていないものを選んでください。

もっともおすすめなのはミネラルウォーターになりますが、物足りないと感じる時にはカフェインを含まないお茶や、糖分のない紅茶、さらには炭酸水などでもOKです。

適度に体を動かす

適度に体を動かすことも、血液も正常値にキープするためには大切なことです。

ある程度体を動かすことによって、体内の基礎代謝がアップすれば血液の流れもよくなります。

また、老廃物を排出するための機能もアップしていきますので、気分転換を兼ねてお散歩すること、その他にもマタニティヨガ教室に通ってみるなど、適度な運動も取り入れていきましょう。

安眠を心がけストレスを減らす

寝不足が続いてしまうとストレスになり、このストレスが高血圧を招くこともあります。そのため、できるだけストレスを抱えないためにも睡眠時間を確保することが大切。

夜遅い時間までゲームをしてしまうことや、テレビを見すぎてしまうことなどは避けましょう。

妊娠後期に血圧が高くなる原因は?

上記のような生活を心がけることによって、妊娠後期に血圧が高くなってしまうことを防げるのですが、そもそも血圧が高くなってしまう原因にはどんなものがあるのでしょうか。

日常生活を送っていく中での理由以外にも、血圧が高くなってしまう大きな原因があります。

急激な体重の増加

妊娠中に起こる症状は人によってさまざまですが、食欲が止まらなくなってしまい、食事量などが増えてしまう妊婦さんも少なくありません。

食事量や食事の回数が増えてしまえば、当然ながら体重も増えることになります。あまりにも極端に体重が増加してしまうと、それに伴い血圧も上昇することがあります。

妊娠中に体重管理が大切だといわれているのは、このためです。

多胎妊娠

1人の赤ちゃんを妊娠した場合に比べ、双子や三つ子、さらにはそれ以上など、多胎妊娠をした場合には羊水をはじめとして、赤ちゃんに与える水分がとても多くなります。

そのため、妊婦さんの体内に存在している水分がどんどん少なくなってしまい、この結果として、高血圧を招いてしまうことがあります。

高齢出産

高齢になってからの妊娠や出産は、いくつかのリスクを伴うものですが、特に高齢出産といわれる年齢の女性が妊娠すると、体内の代謝機能が活発に働かないことがあり、これが原因で高血圧を引き起こしてしまうケースがあります。

きちんとした対策をすれば大きな心配はない

大きな心配はない

妊娠高血圧症候群の症状がひどくなってしまった場合には、入院して血圧が正常値に戻るまで治療を行うこともあります。

しかし、そうでなかった場合には、妊婦検診で妊娠後期に血圧が高いといわれても、すぐに大きな心配をする必要はありません。

いくつかのポイントに気をつけながら、日常生活の中で血圧を下げるための工夫をしていきましょう。

血圧が高い=妊娠高血圧症候群に直結するわけではありません。ただしリスクは高くなりますので、妊娠後期の血圧に気をつけていくのはとても重要なことなのです。

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