妊娠後期のお腹の張り

妊娠後期はお腹が張りやすい?お腹が張る原因と対処法




妊娠後期はもうお腹の大きさもほぼピークを向かえ、パンパンに膨れあがっている状態なので、頻繁にお腹が張りやすくなります。

しかし、お腹は大きくなっても、一番良いお腹の状態はカチカチに固まっている、いわゆる「張っている」状態ではなく、柔らかくて弾力性のあるお腹が理想的です。

妊娠後期といえどもお腹がキューと張るような状態になると放置してよいのでしょうか?またどんなことが原因で固くお腹が張るのでしょうか?
そこで今回は、

・妊娠後期はなぜお腹が張りやすいのか知りたい
・妊娠後期にお腹が張った時の対処法を知りたい

といった方に、妊娠後期のお腹の張りについて詳しくご紹介していきます。

妊娠後期のお腹の張りってどんな感じ?

初めて妊娠する人にとって一番疑問なのが、「お腹の張りってどんな感じ?」ということです。妊娠後期なので人によっては既にパンパンに大きくなっている場合もあります。

お腹が大きいことと、お腹の張りは違います。本来は臨月でいつ生まれてもいいという状態の人でもお腹は大きいながら、触ってみると柔らかくてぷにゅぷにゅしている、弾力がある、という状態です。

しかし、お腹の張りというのは、触ってみると表面が熟れたスイカのようにガチガチに固く、皮膚が張っている状態です。

妊娠初期から妊娠中期にかけては子宮がまだ大きくないので子宮の収縮はほとんど自覚できませんが、妊娠後期になると子宮が固く収縮する感じが体感できます。

よく自分のお腹を直に触っていると、柔らかい時と固くなったときの違いが分かります。固くなると、キューッとお腹がしまってくる感じがします。

特に強い痛みはありませんが、正常な時よりも締め付けられているような感覚になります。まずは、お腹の張りとはどんなものか知るためにも、自分のお腹の状態をよく観察してみましょう。

妊娠後期のお腹の張りの原因は

出産も近い妊娠後期にお腹が固く張ると、妊婦さんも不安になります。妊娠後期のお腹の張りの原因は何なのか、ご説明していきます。

子宮の収縮

一番多い原因は子宮の収縮です。子宮の収縮というと、出産!と思ってしまいますが、妊娠後期になると母体は出産に向けて徐々に身体を慣らしていきます。

子宮収縮だけでなく、出産に向けての練習を体が自然に始めているのです。子宮の収縮は妊娠20週前後から感じる妊婦さんが多くなります。

妊娠30週のころにはほとんどの妊婦さんが子宮収縮を感じるようになります。ですから、普通の子宮収縮は特に問題がないと思っておいてよいのですが、中には早産につながる子宮収縮に伴うお腹の張りもありますので、気になる痛みでしたらかかりつけ医に連絡を取って相談してみましょう。

特に初産の妊婦さんはお腹の張りに気がつかないことも多く、原因もよく分かりません。かなりの子宮収縮があるにも関わらず放置してしまう人もいますので、妊娠後期のお腹の張りは自分でもよく気をつけておきましょう。

特に、夜中に静かに横になっているときは意識がお腹にいくので感じやすいのか、深夜から朝方にお腹の張りを感じる人が多いです。

お腹の締め付け

お腹が大きくなってくると、ある程度重さもありますので、重力に耐えるためにも腹帯や妊婦専用のガードル、腹巻などでお腹を締めているという人が多いのですが、伸縮性がある素材でないと窮屈で常に強くお腹を締め付けられているので、お腹の張りと勘違いする人がいます。

お腹を守るための腹帯の為に、お腹が痛くなってしまっていたら本末転倒です。もう少し、腹帯を緩めるか、種類を変えてみましょう。実は腹帯は医学的に根拠がないと考える専門医も多いので、必ず腹帯をするということにこだわる必要はなく、お腹が痛くなってしまうなら腹帯を止めるという方法もあります。

腹帯の種類や巻き方に関しては、戌の日と腹帯|はじめての安産祈願で知っておきたい基礎知識でご紹介しています。

ストレス

妊娠後期の妊婦さんはもうすぐ出産だと考えると、嬉しさ半分、不安半分といった心境で全てがハッピーという精神状態にはなかなかなれません。マタニティーブルーという、まさにブルーな心境の妊婦さんが一気に増えます。

不安や憂鬱な気持ちがストレスとなって、精神的なものからお腹の張りを感じるようになります。身体自体も重くなって思い通りに動きませんし、すぐに疲れるので家事なども進まない、仕事も出来ないとなると気持ちが下向きになってリラックスできません。

リラックスできない大きなお腹を抱えた妊婦さんはどんどんストレスが溜まり、子宮の筋肉が固くなり、お腹が張った状態になるのです。お母さんのブルーな気持ちが直結して子宮に届いているという証拠です。

体の疲れ

出産が近くなると、かかりつけの産科の先生からも安産になるためにも良く歩くように!と言われる妊婦さんが多くなります。そこでかなりの距離を一生懸命真面目に歩くという方が多いのですが、長時間歩き続けたり、立ち続けたりするとお腹の大きな妊娠後期の体はどっと疲れます。

体が疲れてくるとキューッという感じにお腹全体が固くなって、一瞬立ち止まるほどの痛みを感じるときもあります。適度な運動が必要な時期ですが、あまり熱心に運動してはいけません。

「適度な」という判断も難しいですが、疲れたら休憩をとり、長時間運動しないように注意しましょう。運動だけでなく、家事も適度が大切です。無理のないようにしましょう。

円靭帯(えんじんたい)のツッパリ感

妊娠後期は日に日にお腹が大きくなります。一週間の間だけでもぐんと大きさが変化することもあります。ということは、かなりのスピードでお腹の周りの皮膚が伸ばされてひっぱられているということです。

お腹の皮膚や子宮を支える円靭帯(えんじんたい)がグッと引っ張られることによって、妊娠後期にお腹が張って痛くなるという場合があります。その場合のお腹の痛みはズキズキする痛みではなく、チクチクという感じの痛みです。

便秘による痛み

お腹が大きくなると子宮の周りの胃や腸が圧迫され、便通が悪くなります。そうなるといつもお腹が張っている、すっきりしないという感覚になります。

便秘によるお腹の張りと、子宮収縮によるお腹の張りはまた別の原因ですし、お腹の張りでも色々な種類があるので、便秘気味であるという場合は腸の張りである可能性があります。

妊婦さんの便秘解消にはオリゴ糖が効果的です、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
>>妊婦さんの便秘や下痢にオリゴ糖が良い理由とおすすめのオリゴ糖

おっぱいマッサージ

妊娠後期になると助産師さんからも出産後の授乳に備えて、おっぱいマッサージをするように指導されます。

おっぱいマッサージをする時期は産院の考え方にもよりますが、安定期に入る妊娠16週あたりから指導する産院もあれば、妊娠35週くらいになって初めて指導が始まるというところもあります。

赤ちゃんがおっぱいを飲みやすいように乳頭をマッサージしたり、おっぱい全体をマッサージしますが、基本的に妊婦さんの乳首を刺激すると子宮収縮を促すホルモンが分泌されるためにお腹がキューッと張ります。

そのため、切迫早産などの危険のある人は正期産のころになるまではおっぱいマッサージはしません。切迫早産の危険がない人も、あまり熱心におっぱいマッサージをすると子宮収縮しますので、お腹が張ってきたらマッサージを止めましょう。

切迫早産

妊娠37週以降に出産すると正期産となりますが、それまでに何らかの原因で出産すると早産となります。早産となるとお腹の赤ちゃんが低体重で生まれてきたり、身体機能の発達が未熟なまま生まれてくることがあるので大変危険です。

できるだけお腹の中で大きく丈夫に育ってから出産するほうがリスクは少ないといえます。そのため、子宮収縮によるお腹の張りには充分に注意が必要です。

陣痛につながるような子宮収縮には波があり、だんだん強く長時間続く波になってきます。

ギューっとするような強い痛みが何度も続くようでしたら陣痛かもしれませんので、早急にかかりつけ医に電話で相談して受診するかどうか決めましょう。

お腹が張ってきた時の対処法

では実際にお腹が張ってきた時、自宅や外出先で起こった場合はどうすればいいのか、ケース毎にご説明します。

自宅でお腹が張ってきた場合

お腹が張ってきたなと感じたらとにかく椅子に座って休憩するか、ソファーなどでゆっくり休憩します。家事が残っていたとしてもまずはお腹を落ち着かせることが第一優先です。

しばらく休憩して落ち着いたら普段と同じように生活しても大丈夫ですが、お腹の張りが直らないようでしたらかかりつけ医に連絡を取りましょう。

職場でお腹が張ってきた場合

職場でお腹が張ってきてもなかなか持ち場を離れて休憩しにくいものです。デスクワークなら椅子に座っているのでちょっと隠れてリラックスもできますが、立ち仕事などの場合はお腹が張っているのに立ち続けると、お腹の張りが楽になりません。

そういったときはちょっとトイレに行って座って休憩しましょう。妊娠後期なのでお腹も目立ってきていますし、同僚や上司とも日頃からのコミュニケーションがうまくいっているなら、少し調子が悪いので休憩させてくださいと申し出れば快く休憩させてもらえると思います。

調子がよくなればその分また集中して仕事することで埋め合わせをしましょう。しかし、くれぐれもいつもの体ではないので無理をしない、我慢しないことが大切です。

出産のための休暇までまだ日がある場合でも、あまり頻繁にお腹が張るようであれば、周りの人に相談して休みを早めるなどの対策をしましょう。

会社で調子が悪くなると、周りも心配しますので、無理して働いていることが周りに気を使わせてしまう可能性があります。

どこまでが無理することなく、がんばって仕事ができるのかということは客観的に考えておく必要があります。計画と実際が異なったとしても、やむを得ない状況であることもあります。

電車の中でお腹が張ってきた場合

特に通勤時間帯の電車の中の状況は、妊娠後期の妊婦さんには非常に危険な状態の場所です。妊娠後期にもなると相当お腹が大きいので、たとえ満員の電車でも出来るだけ優先座席の近くに乗って優先座席に座らせてもらいしょう。

遠慮する気持ちも分かりますが、近くに大きなお腹の妊婦さんが立っているような状況では席を譲ろうとする人は多いかと思います。普段のときも、お腹が張って来たと思うときも恥ずかしがらず、その好意にありがたく甘えて座らせてもらいましょう。

お腹が張っていなくても、座ると立つでは体への負担が全く違います。また、出来るだけ満員電車に長時間揺られることのないようにしましょう。

通勤時間をピークの時間からずらしたり、通勤経路や方法を変えたり、時間がかかっても快速電車など込み合う電車に乗らないという努力も必要です。妊娠後期に電車に乗っていてお腹が張ってきたら、乗っている電車から降りてホームでしばらく休憩するのもいい方法です。

かなりお腹の張りが強い場合は、タクシーなどを利用して自宅に帰ったり、病院に行きましょう。家族とは常に連絡が取れる状態にしておくことも大切です。

電車は足元も不安定ですので、出来るだけ妊娠後期には利用しないこと、利用する場合でも座って移動できるような電車や時間帯を選びましょう。

自家用車を運転中にお腹が張ってきた場合

妊娠後期、特に臨月などは自分での運転で遠出するのは危険ですので、出来るだけ避けることが大切です。運転中にお腹が張ってきた場合はすみやかに停車できる場所を見つけて、しばらく休憩しましょう。

シートを倒してもいいですし、後部座席で横になるもの楽になります。お腹がどんどん張ってくる場合は早産などの危険もありますから、自分で家族に連絡するか、さらに緊急を要する場合は車中から携帯電話で救急車を呼びましょう。

車は密室状態ですし、周りからは中のドライバーの様子がよく分かりませんので自分の判断が大切です。

緊急事態のお腹の張り

37週(正期産)にまだならないうちに、お腹の張りがあり、安静にしているにも関わらず、痛みが増してくるような場合は注意が必要です。

例えば、妊娠して今までに感じたことのないお腹の激痛を感じ、その痛みの波が1時間以内に何度も訪れたり、苦しいほどのお腹の張りが何日も続いたり、出血がある場合は早産や流産(死産)、胎盤がはがれてくる常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)の危険がありますので、できるだけ早急に病院を受診しましょう。

出血でもサラサラした血である場合は危険です。また、妊娠30週未満に1時間に3回以上、妊娠30週以降に1時間に5回以上のお腹の張りがある場合は注意しておく必要があります。

お腹の張りで急遽病院を受診する場合は、いつからお腹が張り始めたのか、お腹の張りは一時間に何回くらいあるのか、痛みはどの程度なのか、出血はあるのか、また出血した血の状態はどんなものか、お腹の赤ちゃんは動いているのかということが重要な診断材料になりますので、落ちついてできるだけ正確に伝えるためにもメモをして病院に持っていきましょう。

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