夫婦の相性

夫婦の相性って何?妊娠しやすい・しにくいに関係あるの?



同じように結婚し、同じように暮らしているのに、子供がすぐできる夫婦もいれば、そうでない家庭もあります。

すぐに妊娠できる夫婦は、次々と子供ができるので本当に「うらやましい」ですよね。

こんな時、よく耳にするのが「夫婦の相性」ですが、妊娠できる、できないにも相性というものがあるのでしょうか?

そこで今回は、

・妊娠するのに男女の相性が関係する?
・妊娠するかしないかの相性って何?
・不妊の原因について知りたい!

といった方に、妊娠にまつわる相性について詳しくご紹介します。

妊娠に男女の相性は本当に関係しているの?

男女の相性

女性は、排卵日が近づくと精子と受精するために色々な準備を始めます。

普段は雑菌やカビなどが繁殖しないように膣内は弱酸性に保たれていますが、排卵日が近づくと精子が動きやすい環境になるよう、おりものが変化して弱アルカリ性になります。

しかし、精子によっては女性の体が異物と感知してしまうことがあります。女性の体が異物とみなしてしまうため、免疫抗体を使って、精子を攻撃してしまうのです。

この免疫反応は一種の相性と捉えることができます。

抗体は本来、体に侵入したウイルスや病原菌を撃退するためのものですが、稀に自分にとって無害なものにも抗体を作ってしまうことがあります。

つまり、免疫異常を起こしてしまうのです。

アレルギー反応などもこれに該当しますが、この精子に対する抗体のことを抗精子抗体といいます。

抗精子抗体とはいったい何?

抗精子抗体という言葉を初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか?

実は、不妊に悩んでいる女性の約3%の原因となっています。もともと免疫は血液の中で作られているもので、子宮頸管の粘液に分泌されます。

膣と子宮を結ぶ部分に抗体が存在するため、そこを通過する前に死滅してしまったり、仮に通過できたとしても、受精するまでに至らなくなってしまうのです。

抗精子抗体には主に2つの種類があります。

精子凝集抗体

精子同士を大きな塊にしてしまう抗体です。凝集してしまうため、子宮内へ侵入することができず、妊娠を成立させることができません。

精子不動化抗体

精子の運動性を奪ってしまう抗体です。抗体の影響で精子の運動が止まってしまうため卵子にまで到達できず受精ができなくなります。

これらの抗体ができる原因は詳しく分かっていません。免疫異常が原因となっていることは明らかですが、詳しい要因についてはまだ解明されていないため、「相性」と言い換えられることがあります。

男性にも抗精子抗体がある!

男性の体の中では、本来精子と血液が混ざることはないため、中々発覚することはありませんが、精子が出てくる過程の精巣、精巣上体、精管に炎症があり、血液と触れる機会があると抗精子抗体反応を見せることがあります。

アレルギー反応のように、自分の精子に対して攻撃してしまう抗精子抗体があり、不妊症の原因となることがあるのです。

抗体検査で相性を判断することができる

抗精子抗体の有無は病院の検査で調べることができます。その検査方法は血液検査か「フーナーテスト」です。

女性の場合、血液検査で簡単に調べることができ、抗体がある場合、陽性と診断されます。その場合、抗体の量などを見て治療法を決めていきます。

もう一つのフーナーテストは、精子が子宮頚管を通過し子宮に侵入できているか調べる検査です。

男性の場合精液を顕微鏡で観察し、運動率や凝集の有無などから抗精子抗体保有の疑いがあるかどうか調べた上で抗体検査が行われます。

ただし保険適用とならないため費用は全額自己負担となり、 1万円ほどの負担が必要です。

抗精子抗体が陽性の場合にはどうなるの?

女性に抗精子抗体が見つかった場合には、自然妊娠は難しいことが多いため、不妊治療を選択する必要が出てきます。

有している抗体の数にもよりますが、軽度の場合は、人工授精が効果的です。人工授精であれば精子を子宮に直接注入するため、抗体の攻撃を受けることなく受精できます。

ただし、有している抗体の数が多い場合には、子宮内にも抗精子抗体が侵入していることがあるため人工授精をしても効果が期待できないケースが多く、体外受精かまたは顕微授精を勧められます。

完全に卵子を体外に取り出してから受精を行うため、抗精子抗体の影響を受けることなく妊娠につなげることができます。

夫婦の相性が原因?不育症とは?

不育症とは、妊娠はするものの、何度も流産を繰り返してしまったり、死産を繰り返し、赤ちゃんを持つことができない症状のことを指す言葉です。

通常妊娠しても、約20%の割合で流産してしまうことがありますが、これはほとんどの赤ちゃんが染色体異常が原因で起こります。

一度流産を経験しても、次妊娠すれば無事に出産できるケースがほとんどで、不育症のように何度も繰り返してしまうことはありません。

しかし、この不育症はこの染色体異常が何度も起こるだけでなく、流産にを引き起こす因子を夫婦どちらかが持っているケースがあり、一種の相性といえる点があります。

不育症の原因

不育症の原因はさまざまあります。ときには男女の相性といわれることもある、これらの原因について一つずつ見ていきましょう。

染色体異常

染色体異常の中には流産を引き起こす因子となるものもあります。

本人またはパートナーがこれに当たる染色体をもっていると妊娠が継続しにくくなります。不育症の内の4.6%が、この染色体異常が原因によるものです。

免疫異常

抗精子抗体のように、本来ウイルスや病原菌に効くべき母体の抗体が、胎児を異物と反断してしまうため、不育症を引き起こすことがあります。

また、次の項目で挙げている血液凝固異常も免疫異常で起こるものがあります。

血液凝固異常

血液を固めてしまう原因因子である、抗リン脂質抗体症候群や第Ⅶ因子欠乏症、プロテインS欠乏症を患っていることで血栓ができてしまいそれが流産の引き金となります。

甲状腺ホルモン異常

甲状腺ホルモンは卵胞を成長させる作用があり、妊娠するために必要なホルモンですが、下垂体という場所から分泌されており、甲状腺刺激ホルモンによって分泌が促されています。その働きのバランスが崩れてしまい、甲状腺ホルモンの分泌が不足すると、下垂体を刺激するTRHホルモンが多く分泌され始めます。

このTHRホルモンは、プロラクチンを増やす作用があり、プロラクチンは黄体ホルモンの機能を低下させてしまうため、妊娠が継続できなくなり、流産を引き起こします。

つまり、不育症になってしまうのです。

子宮形態異常

子宮の形が通常とは違っているため、流産などを引き起こしてしまいます。

ハート形の子宮である双角子宮や、子宮が弓型に変形している弓状子宮などです。

内分泌異常

ホルモンに異常がある内分泌系の病気があると流産のリスクが高くなります。

他にも高齢などの原因があり、この原因の中でも夫婦の相性といえるのが、染色体異常、免疫異常となります。

染色体異常が原因の不育症

染色体異常は、お母さん、お父さんのどちらか一方が、均衡型転座やロバートソン型転座などの染色体異常を有しているケースで、不育症になってしまいます。

発生頻度は、0.4~2.9%と低いですが、やはりその相手を選んでしまったということから相性が良くなかったと捉えてしまうことも少なくありません。

ただし、不育症だからといって子供がまったく産めないというものではなく、何度か流産は経験するものの、出産はできるとされています。

体外受精などをする際、染色体異常を有している場合には、体外受精と合わせて着床前に検査を受けてみるというのも流産の苦悩を回避できる方法といえます。

免疫異常が原因の不育症

免疫異常が原因の不育症には、同種免疫異常や血栓ができてしまう抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫異常があります。

そのうちの同種免疫異常は、母体が胎児を異物と認識して攻撃してしまうために流産に至るものです。胎児は父親からの遺伝子も受け継いでいるため、母体にとっては異物ですが、通常は胎児を攻撃しない仕組みが備わっています。

どのようなメカニズムで胎児を攻撃しない仕組みが発動しているかは明確には解明されていせんが、この仕組みに異常が生じると母体が胎児を攻撃してしまうのです。

今では、パートナーのリンパ球を妊娠を希望する女性に注射して胎児に対する免疫の発動を抑える「免疫療法」などが行われており、妊娠を継続できる可能性も高くなってきました。

自己免疫異常である抗リン脂質抗体症候群などは、本来ウイルスなどの病原体を攻撃する免疫が、自分自身に働いてしまい、血管内皮細胞が攻撃を受けてしまいます。

すると臍帯や胎盤の動静脈にも血栓ができてしまうため、胎児に血液が行かなくなり、胎児の発育不全や胎盤機能不全、妊娠中毒症などの原因となってしまい、不育症になってしまうのです。

これは男女間の相性といえるものではありませんが、免疫異常の一つですので、血液が固まりにくくなる薬剤の使用による治療を行っていく必要があります。

ただし抗リン脂質抗体症候群の場合、予防的治療ではなく、妊娠をしてから治療に取り組むのが一般的です。

免疫異常の相性は検査でわかる!

免疫異常が疑われる場合、主に血液検査が行われます。同種免疫異常の場合、夫婦で行う検査も多くなっています。妊娠できなかったり、妊娠しても3回以上流産、死産を繰り返す場合は、病院で相談して検査を検討しましょう。

同種免疫異常の治療は?

同種免疫異常だと診断された場合、ピシバニールという免疫賦活剤を皮下注射していく免疫治療法や、女性の体内に夫のリンパ球を移植する治療法が行われています。

リンパ球移植

男性の感染症などの検査後、男性の血液から取り出したリンパ球を注射で1か月に2回ほど打っていきます。

治療開始後は、胎児に対する攻撃をストップする「遮断抗体」が陽性となったことを確認して妊娠を目指していきます。

この治療を継続することで妊娠、出産できる確率は大幅に上昇するとの報告もありますので、何度も流産を繰り返してしまう方は、まずは病院を受診してみることが大切です。

その上で正確な判断をしてもらいましょう。

ピシバニール免疫治療

ピシバニール免疫療法とは、免疫賦活剤であるOK432ピシバニールを投与する治療法です。

開始時期は妊娠の4週から8週ごろになりますが、NK(ナチュラルキラー)細胞の活動を抑え、妊娠を継続させていきます。

摂種回数などはNK細胞の落ち着き方によって、医師が判断し決めていくことになります。

抗リン皮質抗体症候群の治療は?

妊娠が分かった時点から、血栓症などの治療と同様の、投薬治療、バイアスピリン、ヘパリン併用を行っていきます。

皮下組織に注射することで血栓ができるのを防止し、不育症の原因を排除していきます。

正しい治療を行っていけば多くの方が無事に出産を迎えることができますので、特別な心配はいりません。

きちんと検査を行った上で不妊症の原因を見極め、適切な治療を受けるようにしましょう。

まとめ

まとめ

妊娠に関する相性は、医学的観点から見てみても確かにあります。医学の分野では主に免疫や遺伝子といったものが良く耳にする「夫婦の相性」に相当します。

こうした免疫や遺伝子などに異常が見られた場合、妊娠できても流産や死産などを繰り返すことになり、いわゆる「不育症」の原因になります。

ですが、不育症だからといって、子供が産めないとあきらめる必要はありません。適切な治療を行うことで子供を持つことが大いに期待できます。

近年ではその確率も飛躍的に伸び高い割合で出産至るケースが増えていますので、できるだけ早く発見し、治療につなげていくことが大切です。

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監修:成田 亜希子(医師)

プロフィール:弘前大学卒業後、内科医として地域医療に従事。その傍ら、保健所勤務経験もあり、国立保健医療科学院での研修も積む。感染症や医療行政にも精通している。プライベートでは二児の母。

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