妊娠中期の卵巣の腫れに注意!良性でも手術が必要な腫瘍と嚢腫

妊娠中期の卵巣の腫れに注意!良性でも手術が必要な腫瘍と嚢腫



自覚症状がないので気がつきにくいですが、実は卵巣は腫れることがあります。

卵巣の腫れは、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)などの卵巣腫瘍が原因として挙げられますが、良性でも手術が必要になる場合もあります。

妊娠が分かって発見されるケースも多いですが、その多くが経過観察となります。しかし、卵巣が大きくなりすぎて何らかの症状があるような場合には、妊娠中でも手術を行うことも少なくありません。

そこで今回は、

・卵巣が腫れるとガンになるの?
・卵巣が腫れるとどんな病気が考えられる?
・妊娠していても卵巣が腫れてたら手術は必要?

といった方に、妊娠中期に気を付けたい卵巣の腫れる原因やその症状、卵巣の病気の種類などを詳しくご説明します。

卵巣が腫れる原因は?

卵巣が腫れる原因は

卵巣が腫れる原因は大きく分けて「腫瘍」「ホルモンの影響」「炎症」の3つです。腫卵巣腫瘍は、悪性の度合いによって種類が分かれます。
卵巣腫瘍には様々なタイプのものがありますが、代表的なものは以下のような分類になります。

・「卵巣嚢腫」→良性腫瘍
・「境界悪性腫瘍」→良性と悪性の中間
・「卵巣がん」→悪性腫瘍

また、腫瘍はできる場所によっても「表層上皮性・間質性腫瘍」「性索間質性腫瘍」「胚細胞腫瘍」と種類が分かれます。

このように、卵巣腫瘍は数多くの種類が存在しますが、卵巣腫瘍のうち約90%の腫瘍は良性です。

卵巣の腫れ(原因1):腫瘍の場合

卵巣の腫れ(原因1):腫瘍の場合

ではまず、卵巣の腫れの原因が腫瘍の場合についてご説明します。

卵巣は腫瘍ができやすい

卵巣は排卵するたびに傷つき、そのたびに修復を繰り返しています。そのため、腫瘍ができやすい箇所といわれています。

ところが、卵巣には痛みを感じる知覚神経がないため、卵巣で起こる病気は、自覚症状がほとんどあらわれず発見が遅れることが多く、健診や検査で偶然に見つかることも少なくありません

腫れが大きくなっていると、卵巣が腹膜にあたり刺激となって下腹部が痛む場合や下腹部が出っ張ってくる場合もありますが、早期に発見するのは難しく「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

腫瘍はどうやって発見する?

卵巣腫瘍の検査は、内診や超音波検もしくはCTやMRIという方法がとられます。どのタイプの卵巣腫瘍であるかは画像診断や血液検査などの複数の検査を行って総合的に判断が下されます。しかし、実際に手術をして摘出した卵巣腫瘍の組織を調べるまでどのタイプかはっきり分からないことも少なくありません。

腫瘍診断の流れ

1.内診や直腸検査
婦人科での健診時、卵巣が腫れているがある場合や内診、直腸診などとあわせて経腟超音波検査が行われます。

2.画像検査
画像検査の種類はさまざまです。
 ・経膣の超音波検査(婦人科での診察の際に検査可能)
 ・CT検査(周辺臓器への転移やリンパ節への転移の有無を確認)
 ・MRI検査(腫瘍内部の構造や性状、卵巣周辺臓器との関係を把握)
 ・PET検査(CT画像と組み合わせることで画像診断の精度が高まる)

3.腹水細胞診
腹水中のがん細胞の有無を検査します。

4.血液検査
腫瘍マーカーが高値を示すかどうかを判定。

腫瘍(悪性・良性とも)とは、体内細胞の一部が異常分裂してしこりとなったものです。その腫瘍が体内にできると、健康なときにはほとんど見られなかった、特殊な物質が体内で大量に作られて、血液中にあらわれます。この特殊物質を「腫瘍マーカー」といいます。

5..病理検査
確定診断は、開腹もしくは腹腔鏡手術よって腫瘍の組織を採取し、病理病理検査を行うことで下されます。

卵巣腫瘍は9割が良性

腫瘍と聞くと悪性の悪いイメージが強いですが、卵巣腫瘍の9割以上は転移や急激な増大のない良性腫瘍です。

しかし、良性腫瘍の場合でも腫瘍が大きくなると下腹部を圧迫したり、腹膜を刺激して激しい腹痛や腰痛などが生じ、腸や横行を圧迫することで頻尿や便秘などの症状がでます。また、卵巣の根元がねじれて起こる「卵巣茎捻転 (らんそうけいねんてん)」が発症する可能性があります。

茎捻転は、大きくなった卵巣腫瘍の重みで腫瘍と正常組織をつなぐ部位がねじれて激しい痛みを伴います。卵巣の壊死が引き起こされることもあり、緊急で摘出手術を行わなければならない場合もあります。

また、腫瘍が大きく、腹痛などの症状がある場合には、卵巣自体を手術にて摘出しなければいけない可能性もあります。良性の腫瘍ではありますが妊娠中にはリスクの伴う疾患です。

良性卵巣腫瘍の種類

卵巣腫瘍の多くは良性の卵巣腫瘍です。いくつか種類があるので挙げてみました。

1.漿液性嚢腫(しょうえきせいのうしゅ)

漿液性嚢腫は表層上皮性・間質性腫瘍の一種です。卵巣の表面を覆う上皮から発生します。サラっとした液体が、卵巣の中に溜まって腫瘍となります。

卵巣嚢腫の一種であり、年代を問わずできやすく、発生頻度がもっとも高いといわれています。

2.粘液性嚢腫

卵巣嚢腫の一種であり、ゼラチン質のネバネバした液体が卵巣の中に溜まってできます。別名で「偽ムチン嚢腫」とも呼ばれます。閉経後に発生することが多い腫瘍です。

3.皮様性嚢腫(成熟嚢胞性奇形腫)

20代〜30代の女性に多い腫瘍で、毛髪や歯などの組織が、卵巣にとどまってできます。卵巣の中でできるため、赤ちゃんの臓器だと思われる方も多いですが、卵巣内で細胞が勝手に増殖してしまった結果できあがる嚢胞です。

4. チョコレート嚢胞

チョコレート嚢胞は、子宮内膜症が原因でできる腫瘍です。子宮内膜が子宮内腔以外の部位で増殖・脱落を繰り返す病気です。

つまり本来起こるはずのない箇所で月経様の出血が起きている状態です。その結果、体外に排出されない子宮内膜の組織や血液が卵巣の中に溜まってできるのが、チョコレート嚢胞です。

溜まった組織や血液が変色して、チョコレート色になることからその名前がつきました。

卵巣腫瘍の原因

卵巣腫瘍の原因は、卵巣内に水や脂肪分などの分泌物が溜ることです。しかし、実際にはチョコレート嚢胞以外、卵巣腫瘍の原因はよくわかっていません。

一説では、ストレスや交感神経の緊張が、発生原因の要因ではないかとも考えられています。

卵巣は腹部の奥にある臓器なので、良性か悪性なのかをはっきりと診断するためには、手術による摘出で病理検査が必要になることも少なくありません

卵巣腫瘍の症状は?

卵巣嚢腫にはいくつかの種類がありますが、いずれも曽木の段階では自覚症状が出ません。嚢腫が小さいうちは、痛みを感じることがほとんどなく、大きさがこぶし大になって気がつくことも多いです。

発見するタイミングも妊娠したことがきっかけで発見されたり、がん検診で見つかることも珍しくありません。

腫瘍が大きくなると生理のときに普段よりも痛みを強く感じたり、生理期間以外での腰痛や腹痛があらわれます。また病変が徐々にが大きくなっていくと、膀胱や腸を圧迫して頻尿や便秘になります。

嚢腫の大きさが5センチいじょうになると「腫茎捻転」が起こる可能性がありますが、茎捻転は激痛を伴うだけでなく吐き気・出血・発熱が起こることがあり、ショック状態になり意識を失うこともあります。

ねじれた部位で血行が途絶え、放置すれば卵巣が壊死してしまうため、緊急手術が必要なこともあります。良性であっても腫瘍が大きい場合にはあまり軽視することはできません。

卵巣の腫れ(原因2):ホルモンの影響

卵巣の腫れ(原因2):ホルモンの影響

次に、卵巣の腫れの原因がホルモンの影響による場合をご説明します。

ホルモンの影響で卵巣が腫れる?

卵巣が腫れる原因に、ホルモンの影響があります。妊娠初期に分泌される、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの増加により、卵巣が腫れる場合も出てきます。これを「ルテイン嚢胞」といいます。

妊娠8週〜10週頃はhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の分泌がピークとなるので、その頃を過ぎると腫れも小さくなっていくことがほとんどです。

だいたい妊娠14週頃には落ち着くことが大半なので、お医者様からも経過を見るようにいわれることが多いです。しかし、症状にも個人差があり、直径7センチほどのしこりになる方もいます。

ルテイン嚢胞が大きくなると、普通の卵巣腫瘍と同じように、破裂や茎捻転を起こす可能性もあります。

このときには激しい痛みを伴うので、場合によっては緊急で手術を行うケースもあります。ただし、このようなケースは非常に稀なので、多くの場合が無症状で経過観察をしていくことになります。

妊娠が分かって健診時に見つかることも多い

ルテイン嚢胞に限りませんが、このような卵巣の腫れは妊娠して初診で見つかることが多いです。

卵巣腫瘍は早期の段階では自覚症状がなく、発症したとしても気がつかないことが多いです。

そのため、腫瘍が大きくなった何らかの症状が現れ、気がついたときには症状が進行していて、卵巣を摘出しなければならないケースも少なくありません。

妊娠してから腫れが発見された場合でも、多くは経過観察をして自然分娩が可能となりますが、5㎝を超えるような大きな腫瘍は妊娠中でも摘出手術を行わなければならないケースもあります。安全に手術が行えることがほとんどですが、妊娠中の負担を少しでも軽減するためにも、妊娠前から定期的な健診を受け、卵巣の状態をチェックしておくことが大切です。

卵巣の腫れ(原因3):炎症

卵巣の腫れ(原因3):炎症

最後に、炎症による卵巣の腫れについてご説明します。

卵巣の腫れは卵巣炎の可能性が

卵巣炎とは卵巣に炎症が起きている状態のことです。卵巣炎の場合、炎症を起こしているのは卵巣だけのことは少なく、卵管も一緒に炎症を起こしているケースがほとんどです。

卵巣と卵管が炎症を起こしている状態を、総称して「子宮付属器炎」といいます。卵巣炎が起こる原因は、クラミジアや淋菌などの性感染症の原因となる、細菌感染が大半です。

しかし、疲れが溜まっていたり体調不良など、免疫力や抵抗力が落ちているときは、膣の自浄作用が弱まっているため大腸菌やブドウ球菌などの膣内の細菌は繁殖しやすくなり、子宮から卵巣・卵管にまで波及することも少なくありません。

卵巣炎になると、まず卵管で炎症が起こり、その後卵巣に炎症が広がるパターンが多いです。

卵巣炎の症状は?

卵巣炎になると、おりものが黄色っぽくなり量が増えます。他には下腹部が痛むことや腰痛、不正出血などの症状があらわれます。

症状が悪化しているときには、吐き気や嘔吐、高熱が出ることもあります。卵巣炎の厄介なところは、炎症が治ると症状が軽減するため受診するタイミングを逃し、卵巣炎が慢性化してしまうことです。

卵巣の腫れにはどんな治療が必要?

卵巣の腫れにはどんな治療が必要

妊娠前の方は不妊の原因となるため、早期の治療と完治を目指すことが大事です。妊娠している場合の治療はどうするのでしょう。

腫瘍や嚢腫が見つかった場合

腫瘍や嚢腫の場合、治療方法は基本的に手術となります。現在では開腹手術以外にも、嚢腫だけをくり抜き体への負担が少ない腹腔鏡手術も可能になりました。

卵巣を嚢腫部分だけ切除するか全摘出となるかは、嚢腫の大きさや状態、患者さんの年齢や希望などを考慮します。

卵巣炎の治療の場合

卵巣炎の治療は、主に抗生物質や炎症を抑えるための消炎剤で行われます。ですが、妊婦さんには使用できない薬もありますので、できる限り発症を予防することが大切です。

また細菌感染は流産や早産のリスクを高めるほか、出産時に産道で赤ちゃんが感染すると肺炎や結膜炎を発症する恐れもあります。母子の命に関わる危険性もあるので、感染をした場合にはしっかりと治療して出産に臨むようにしましょう。

卵巣の腫れは経過観察が重要

卵巣の腫れは経過観察が重要

このように妊娠がきっかけで、卵巣に異常が見つかることは非常に多くあります。腫れの種類にもよりますが、腫瘍の場合でも9割は良性腫瘍なので、妊娠初期に見つかった卵巣の腫れは「経過観察」が非常に重要となります。

医師の判断にもよりますが多くの場合3ヶ月くらいは様子を見ることが多いです。腫瘍や嚢胞が良性であれば、そのまま妊娠を継続し問題がなければ、予定日内で自然分娩することも可能です。

また、ルテイン嚢胞のような一過性の腫れは、妊娠週数が進めば自然と治癒されるものもあります。

経過観察中、腫れが強くなってリスクが伴うときには、手術により卵巣を摘出することもあります。

卵巣のトラブルはどのくらいの頻度で発生する?

卵巣のトラブルは自覚症状がないために「もしかして・・・」という不安もありますが、妊婦さんが卵巣腫瘍を合併する頻度は約1%ほどです。

また、発見される卵巣腫瘍もその9割が良性で、治療の必要もないといわれます。

ただ、悪性の腫瘍が発見される頻度は稀ではありますが、まったくのゼロではないので注意は必要です。

妊娠中でも手術は行う?

卵巣腫瘍が良性で、大きさが5〜6センチほどまでは経過観察となることもありますが、腫瘍の状態や出産への影響などによっては摘出手術を行う可能性はあります。また、それ以上の大きさになると手術処置が行われることが多くなるでしょう。

茎捻転が起こった場合には、妊娠週数を問わず手術の対象です。手術の時期は安定期に入る14〜15週頃が望ましいとされています。
妊娠後期になると、赤ちゃんが成長している子宮内での操作が難しくなるため、治療が難しくなります。

卵巣腫瘍があることで流産や早産、分娩障害が起こる可能性もあるため、やはり妊娠前の早期発見と経過観察が非常に重要となります。

定期検診が何よりの予防

定期検診が何よりの予防

卵巣の腫れやトラブルは、自覚症状があらわれないだけに放置している可能性が高いです。

最近は子宮がん検診のときに卵巣の腫れも触診してもらえることがあるので、日頃から定期検診を受けることがとても大切です。

妊娠前に発見できていれば、薬で治る疾患もあるので早期発見のためにも定期的に婦人科を受診しましょう。

この記事が役に立ったらシェアしよう!


葉酸サプリタイアップキャンペーン開催中

人気ブランドの葉酸サプリをお得にGETする大チャンス!ココマガ読者さまだけの限定特典をご用意していただきました。

米仏でもNo,1獲得!ララリパブリック

  • 300円OFFクーポン!はこちら
  • 定期2,980円

キングオブ葉酸!ベルタ葉酸サプリ

  • 酵素サプリプレゼント!
  • 定期3,980円

妊活におすすめ!ママナチュレ

  • たんぽぽ茶プレゼント!
  • 初回3,980円
葉酸サプリの選び方を見る

はじめての方はこちら!

妊娠周期ごとのまとめ記事

はじめての妊娠の方に、読んでもらいたい記事をまとめました。周期ごとのママや胎児の様子を把握しておきましょう。


妊娠のカテゴリー

妊娠報告・出産報告葉酸サプリ妊娠中のスキンケア
妊娠中のファッション妊娠中の外出・旅行妊娠中の家での過ごし方
妊娠中の運動妊娠線妊娠中に便利なサービス・アプリ
妊娠中の仕事妊娠中の服薬妊娠中の飲酒
妊娠中のカフェイン妊娠中の体重管理妊娠中の栄養・食事
妊婦健診産休・育休産院選び
保険胎動
妊娠報告・出産報告葉酸サプリ
妊娠中のスキンケア妊娠中のファッション
妊娠中の外出・旅行妊娠中の家での過ごし方
妊娠中の運動妊娠線
妊娠中に便利なサービス・アプリ妊娠中の仕事
妊娠中の服薬妊娠中の飲酒
妊娠中のカフェイン妊娠中の体重管理
妊娠中の栄養・食事妊婦健診
産休・育休産院選び
保険胎動
目次
をみる
関連記事
をみる